あみの中東縦断一人旅。

旅日記04 トルコ・カッパドキア編 「奇岩に囲まれた町ギョレメの洞窟ホテル」



トルコ、イスタンブールの次はカッパドキアにやってきた。
キノコが大地からニョキニョキ生えたような奇岩群は知ってる人も多いはず。
首都・アンカラの南東にあるアナトリア高原の火山によってできた大地。
ここギョレメ国立公園は、ユネスコの世界遺産にも登録されてる。
夜行バスを降りたら、そこはネヴシェヒル県のオトガル(バスターミナル)。
朝の冷たい風の中、宿やツアーの客引きが何人も声を掛けてくる。
とりあえずパッカーに人気な奇岩に囲まれた町、ギョレメまで行かなければ。
客引きのおじさんと交渉して、ギョレメまでミニバスで連れて行ってもらった。
宿を見せてもらったら、すぐにお別れして他の安宿に移動するつもりだった。

たまたま同じ客引きに連れられ乗り合わせたのが、一組のカップル旅人。
女の子はメレックちゃん、男の子はムスタファくん。ほのぼのしてて羨ましい。
結構距離があって、ギョレメに到着。ギョレメは奇岩の中にある町ということで、
その岩をそのままくり抜いて作った「洞窟ホテル」が多いらしい。
口コミで聞いて行こうと思ってた安宿は場所がよく分からず、
せっかくだから客引きのおじさんのお勧めする宿を少し覗いてみることにした。
こじんまりして居心地が良さそうで、洞窟ドミトリーもあって、なかなか悪くない。
ギョレメ中心部にも近い、「STAR CAVE PANSION」っていうところ。
みんなで値切りに値切りまくって、1泊4リラという格安の値段で宿泊決定。
4リラは3ドルくらいかな?相変わらずトルコのレートうろ覚え・・・。
オフシーズンで旅行者も宿泊者もいないため、結構こちらが有利だった。
イスタンブールから来た私、南米くん、ハッサンくんの三人と、
たまたま一緒になったメレックちゃん、ムスタファくんの二人。
五人とも同じ宿に泊まることになって、暫く行動を共にすることになる。

共用スペースでソファに座ってでチャイを飲んで休んでたら、
ここギョレメにしばらく住んでるアイシャさんという人が
町を案内してくれることになった。街ではなく町という言葉がぴったりな、
歩いて一回りできそうな、そんなこじんまりとした小さな集落だった。
オフシーズンで旅行者が少ないのか、町を歩いてもすれ違う人もいない。
閉まっている店も多く、誰もいなくて、がらんとした印象を受けた。

昼食。トルコピザ専門店があって、そこのトルコピザは物凄く美味しかった。
トルコで一番の美味しさ(one of the most delicious foods in Turkey)に入る。
スープについてきたパンも、何も入ってないただのパンなんだけど、美味い。
シンプルなパンがこんなに美味しいなんて、とただただ関心した覚えがある。
ただのパンなんだけど、トルコベスト3に入るくらい、そのくらい美味しかった。
トルコピザ(ピデと呼ぶ)は注文してから石釜で焼いてくれるからアツアツ。
店の人は優しくて、窯にピザを入れさせてくれたり、弟子入り(?)させてくれた。
生地はパリパリなのにモチモチしてて、具が沢山乗ってて、食べだすと止まらない。
イスタンブールで食べたのも美味しかったけど、この美味しさの前には霞む。
世の中にはこんな美味しいものがあるのか、なんてまたも感動してしまったくらい。
トマト、チーズ、ベジタブル、ミート、などいろいろ頼んでみんなで分けて食べた。
ここの店は本当にお勧め。ギョレメに居る間、通いつめてしまったくらい。
オフシーズンすぎて開いてる店が他にほとんど無いってのもあるんだけど(笑)

OPEN AIR MUSIUMまで歩いて行って、でも入場料が15リラくらいするので
高くて入れなかった。ツアー客が多いようで、韓国人団体旅行客がいた。
OPEN AIR MUSIUMよりももっと素敵な場所を紹介してあげる、と言われるまま
地元の人について山の坂道を登っていく。周りは雪に囲まれて、吐く息も白く。
やっと登りきった坂からは、町や奇岩が一望できた。すごい。すごい眺め。
下方には野外博物館の奇岩。ギョレメの町も、遠くまで続く岩も、全部見える。
雪がつもって岩が白く染まってるのが、情緒があって素敵だと思う。
UFO博物館なんてのもあった。未確認飛行物体!めちゃめちゃ気になるぞ。

帰りには土産物屋さんみたいなのを見て回る。
ここでなんとトルコアイス発見!うおーー!やっと見つけた!
トルコに来たら絶対食べようと思ってた伸びる本場のトルコアイス。
夏場は道端でいくらでも売ってるらしいんだけど、さすがに冬は見つからなくて。
イスタンブールで全く見つけることが出来なくて、カッパドキアに来たんだけど。
端っこの方にひっそりあったドンドルマ(トルコアイス)、私が見つめてたら
トルコのおじさんがのびのび棒でかき混ぜて伸ばしてくれた。もちろん食べる!
本場トルコアイス、日本のカップで売ってるのの何倍も伸びて、美味しい〜。

店の人はみんなアイシャさんの知り合いらしく、親しげに声を掛けてくる。
お店の中に案内してくれて、暖かいストーブの傍に座って話をしたり。
ジェントルマンな人が多く、魔除け石型のミニピンをプレゼントしてくれたり。
シーシャこと水タバコ屋さんに入って、五人で代わる代わる水タバコ楽しんだ。
今回のフレーバーは南国の香り、トロピカル味。サービスしてもらって3リラ。
水タバコやっぱり楽しすぎる。日本にも水タバコカフェがあったらいいのに。
角砂糖がいっぱい乗ったチャイと水タバコがあったら、いくらでも居られる。
シンプルでほとんど味が無い煙に、トロピカルフレーバーが溶け込んでる。
もくもくと真っ白な煙がいっぱい口から出るのが面白くて、遊んでみた。
タバコのように輪っかをぽわぽわと作るのは、結構すぐにコツが掴めた。
普通のタバコは全然吸わないから、こういった経験が興味深くて新鮮だった。



夜は宿のオーナーのトルコ青年・ラマザンくんが作ってくれたフルコース料理。
それは本当にフルコース。前菜のサラダ、スープ、パン、なによりも
メインディッシュがギョレメの地元家庭料理らしく、壺の中に入った煮込み。
素焼きの壺を金槌で割って、中でぐつぐつ煮えてる煮込み料理を頂く。
トマトベースで、チキンが柔らかくなるまで煮えて、野菜も溶けそう。
ご馳走に満足した後は、ストーブで暖まった居間のソファで寛ぐ。
オーナーの友達のトルコ人が何人も遊びに来てて、トルコの話聞いたり。
あみの代わりにトルコ風の名前をつけてもらった。それが「Denis(デニス)」
トルコ語で「海」という意味らしい。なんだか自分にぴったりな気がして嬉しい。
テレビではオリンピックが流れてて、そういえばそんな時期だったと気づく。
毎回オリンピックの時期は旅してて日本にいない事が多く、見逃すのだ。

楽しい雰囲気が急に崩れた。さっきの夕食代として15リラを請求されて。
宿泊代の4リラや、通常の夕食代を考慮してみると、かなり高い値段だと思う。
値段については何も言わず、ごく自然に夕食を振舞うかの如く誘われた事、
そして夕食を食べた後になって明らかに不当な料金を請求された事。騙された。
それも親身に接してくれて、すごく仲良くなったオーナーのラマザンくんから。
みんなで話し合った後、やっぱりおかしいという結論になり、直接対決。
同じドミに泊まってる人が1泊10リラ以上払ってることも、少し気になったし。
何時間もオーナーのラマザンくん&その他のトルコ人と、話し合った。
いさかいを避けて妥協して払う旅行者もいるかもしれないけど、
うちらバックパッカーは妥協できず、結局衝突という形になってしまった。
オーナーのラマザンくんは、理由を説明してこれが適正な価格だと言ってて、
彼の話を聞いてたら納得する部分もあるし、何より親切で良い人だし。
でもやっぱり、間違ってる事は間違ってるし、おかしいことはおかしい。
話し合いが口論になり、口論が口喧嘩になり、お互いに自分の言い分を譲らず。
英語で口論してると、たまに言いたい事がうまく言い表せない歯痒さもあって。
結局仲直りして元の関係になったけど、少し気まずさが残った。
たった1000円くらいの夕食代で、なんて思うかもしれないけど。
ここで妥協したら、これから来る旅人や日本人にとっても、良くないから。
うまく説明できないけど。外国人はカモにされやすい。だから負けたら駄目。

夏はひんやり涼しい洞窟ドミ、冬は季節はずれ的な感じがあるけど、
それでも岩を簡単にくり抜いた中に薄暗いあかりが灯って、素敵な雰囲気。
ドミにはなぜか旅人以外に、トルコ人のおじさんが一人住み込んでた。
雨や雪のせいでびしょびしょに濡れて、それが雪でさらに冷たくなった靴。
足の感覚がどんどん無くなってきてるけど、ドミが寒いから全然乾かないまま。
ドミの宿泊者とジャンケンして、順番にシャワーを浴びたら(最後だった)、就寝。
次回はいよいよ本格的に奇岩探検!なのです。感激!
「WELCOME TO CAPPADOCIA」
普通はコインの1リラ札が珍しくて!
「スターケイヴペンション」の入口にて
洞窟ドミは昼間でも真っ暗。ぽつーん
ピデ屋の兄さんの腕前はすごかった
窯入れ体験↑させてもらいました
丘から見下ろすギョレメの町並み
トルコアイスことドンドルマ。伸びる!
食べてる最中もモチモチ伸びる伸びる
旅人どころか地元民も誰もいない!
水タバコに夢中、煙プカプカ

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