あみの中東縦断一人旅。

旅日記03 トルコ・イスタンブール編 「雪のボスポラス海峡クルーズと、夕闇のガラタ塔」

相変わらずの、トルコ・イスタンブール生活。
のんびり起きて、昼前になるのに、天気もいいのに、宿でごろごろ過ごす。
「やばいこれ、完璧沈没パッカーの生活じゃないか!」と思い立ち、外出。
橋を歩いて渡って新市街へ。ガラタ塔に行きたかったのに道を間違えて迷子になる。
3時間以上無駄に変な方向へ歩きつづけた。今考えればなんて時間の無駄なんだー。
歩いても歩いても旧都市より近代的な街並みだし、一人ぼっちで泣きたくなるし。
途中海が目の前に広がって見えたことが救いかもしれない。あの景色は綺麗だった。
トラムに乗って戻るともう夕方。だけどここまで来てガラタ塔登れないのも悔しいし、
道行く人に道聞いてもうまく通じないし、凹みながらやっとの思いで到着した。

塔が小高い丘の上にあり、高い建物が周囲に無いおかげで、360度一望できる。
少し曇ってたけど、夕焼けに染まる街と、暗くなった後は夜景も見ることができた。
びっしりと敷き詰める屋根は赤く、海まで見渡せる。なんだか不思議な感覚。
時間が経つにつれ目まぐるしく変わる空と街の灯りを、ずーっと眺めていた。
そこにちょうど同じ宿に泊まってる旅人が5人程集団でいて驚いた。
同じくガラタ塔からの眺めを見に来たみたい。そのまま宿まで一緒に帰る。
大通りに出たらトラムに乗ると、一気に宿の近くまで戻れた。

今日の晩御飯は宿の管理人さん、北欧くんと三人で「シェア飯」
材料買って、みんなでご飯作って食べて、料金は割り勘にして。
長旅の濃いいパッカーがいれば宿の皆で集まってやることが多いんだけど、
今は入れ替わりの時期らしく、人の入れ替わりが激しくて全員ではできなかった。
献立は空揚げと肉じゃが。久々に食べる日本の味が懐かしくて、おいしかった。

人がだんだんと増えてきたせいで、もともとは男子ドミ、女子ドミと別だったのが
女子ドミにも男子が入ってきて、ベッドは全部いっぱいになってどこも満室。
女の子が1,2人しかいなくって、すっかり男部屋状態になってしまった(笑)
シャワーは一人づつしか使えないから、順番待ちで結構待つことになったり。
来たばかりの頃より、人が随分増えてきたと思う。旅シーズンになってきたな。

北欧くんに「一緒にトルコ近郊の町にある温泉行こうよー」と誘われる。
なんでも、温泉に魚が住んでて、体の老廃物をつついて食べてくれるらしい。
通称ドクターフィッシュ(ガラルファ)と呼ばれてて、体にも良いんだって。
気になる気になる!すごい行きたかったけど、スケジュールの関係上諦めた。

夜はロビーで宿の宿泊者全員が集まって話した。席が足りなくなる程ぎゅうぎゅう。
ビールを飲みつつ、みんなで旅の話で盛り上がる。こんな旅の夜が素敵なんだ。
北欧くんの持ってたCDプレーヤーをスピーカーに繋いで、部屋中に音楽をかける。
嬉しいことに、なんと彼はジェイ・チョウのCDも持っていて、お気に入りだそうだ。
中国語分からない人でも、良い音楽っていうのは伝わるものなんだって感動した。
ちょうど出発前にジェイ・チョウのコンサート行ってたし、なんて偶然なんだろう。
「以父之名」「三年二班」などをバックミュージックに、お酒も話もすすみます。
その他坂本九の「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」など
日本の懐かしい名曲も沢山流れて、盛り上がったなー。北欧くんグッジョブ!
まさかトルコで坂本九が聞けるなんて思ってもみなかったし。不思議な感じ。

 旅人みんなで安宿の共同スペースに集まって、
 その国のビール飲みつつ、今までの旅の話をする。
 こういう夜が、大好きだと思う。

そろそろイスタンブールを出発しないといけない。
毎日のんびり暮らしてたけど、ずっとトルコにいるわけにもいかないし
そろそろ南下しないとゴールのエジプトまでたどり着けない。
居心地が良くて沈没して、また明日、また明日、と延びた日取り。
とうとう今日の夜行バスでカッパドキアに向かうことに決めた。
次の目的地までのチケット買えないかもしれないから、席予約しないと。
バスチケット屋さんに行ってみるも、朝早いからか日曜だからか閉まってる。
仕方ない、夜に直接バス乗り場に行ってみよう。買えなかったらその時だ。

イスタンブール最終日。今日は朝からボスポラス海峡クルーズ。
ヨーロッパ部分とアジア部分を隔て、黒海と地中海を隔てる海峡。
行く人多いみたいで、同じ宿に泊まってる旅人と一緒に参加することにした。
メンバーは私、一人旅の旅人3人、世界一周中の夫婦パッカーの計6人。
朝ご飯にチキンケパブサンド(1リラ)を買ってから、船乗り場へと。
トルコに来てからケパブサンドをよく食べてる。一人でも気軽に食べれるし。
ちょうどケンタッキーのツイスターみたいな感じ。中に野菜と肉が入ってて、
ソースがかかったものを、小麦粉で出来た皮でぐるっと包んである食べ物。
ツイスターよりもっと大きくて、一つでお腹いっぱいになる。

船のチケットは往復で7.5リラ。船の部屋の中は人が多かったので、
寒いけど一人だけ外に出て、左右に流れ行く景色をずっとずっと眺めてた。
景色が良かったはずが、だんだんと雲行きが怪しくなり、雪が降ってきた!!
寒い寒い!海峡クルーズはやっぱり爽やかな夏がベストシーズンだね。
それでも一人でずっと甲板にいて、雪が降るトルコを眺めてた。
独特な宮殿や古いお城、地元の街並みなどが続き、見てても飽きない。

船のトイレに行くと、トルコ語で「BAY」と「BAYAN」の文字。
気にせず入って、後で気づいた。なんか男子トイレに入ってたみたい・・・。
多分「BAY」が男で「BAYAN」が女だと思う。わわ、恥ずかしい〜><
こうやって体で言語を覚えていくんだ。うん、勉強になった。もう忘れない。

長い長いクルーズ、一番端っこの港まで辿り着いた。すぐ先は黒海。
北上したからか、山に近いからか、雪はますます酷くなるばかり。
あまりに寒くて、とりあえず地元のご飯やさんでチャイとランチ頂くことに。
口コミで聞いた、山に登って黒海を一望する旅人ルートがあるらしいんだけど、
あまりの雪に全員一致で登山中止。ぶらぶらと買い物をしながら過ごした。
ずっと欲しかった魔よけ効果があるトルコの目玉石。0.5リラだったので即買い。
ポストカードにしても、イスタンブールの街中に比べたら安く買えた。
人懐っこいトルコの人と仲良くなったり、チャイ飲んで温まったり。
帰りもまた船に乗って、イスタンブールまでの長い長いクルーズ。

寒さのせいか、だんだん体調が悪くなってきて、テンションダウン。
旅でお腹壊す事も、体調崩すことも殆ど無い自分にしては珍しい。
バザールで可愛い可愛い小物を見ても、ちょっと値段が高めで悩んだり。
でも観光客向けではなく、地元人しかいないようなマーケットで掘り出し物発見。

イスタン最後だし、晩ご飯はお気に入りで行き着けのロカンタで食べることに。
宿の旅人と約束して、行き着けのロカンタの前で待ち合せすることにした。
でも時間が余って少し早めに着いたから、寒いし道端でしゃがんで待ってた。
寒いのと体調が少し悪い事で、テンションも下がり気味で、うつむいてた。
ずっと道端でしゃがんでる外国人が怪しいのか、近くの店の人が話し掛けてきた。
(ロカンタ街なので、いろいろなご飯やさんが沢山集まってる通りなのです)
トルコ訛りの英語で「寒いでしょ?チャイご馳走してあげるから、おいでよ」って。
何度も頑なに断ってたんだけど、そのトルコのおじさんの優しさにほだされて。
おじさんはここのオーナーらしい。ロカンタで何杯かチャイをご馳走になった。
チャイの暖かさと、人の温かさと、どちらも胸いっぱいになる程嬉しくて。
店の奥から地球の歩き方を出してきて、「ここに載ってるんだ」って見せてくれた。
確かに歩き方にも評判が良い店だって書いてあった。夕食には少し早い時間のため
店の中にお客さんも少なく、コックさんやウェイターさんとも話して仲良くなった。
約束があるから行かなきゃいけなくて、ここでご飯を食べれなかったのが残念。
お金を払おうとしたら「いいからいいから」って言って、断られた。
「次にイスタンブールに来たときは、絶対ここにご飯食べに来るから」
仲良くなった店の人は、笑顔で手を振って見送ってくれた。今でも忘れられない。

行き付けのロカンタ「バルカン」に行くと、旅人が10人くらい集まってた。
いつの間に増えたのか、初めて会う旅人も何人かいた。中国に留学してた人もいて、
面白い出会いがたくさん。名前も分からないけど、トルコの地元料理に満足して。
宿に戻ったら荷造りを簡単に済ませ、いつものように共同スペースでわいわい。
みんなビール飲んでたけど、なんか体調が多少悪いまま、ぼーっとしてた。
仲良しの北欧くんはトルコ人の友達とサッカーをしにいったまま戻らず。
最後にお別れの挨拶したかったのに、心残りだったけど、もう出発時間。

宿のみんなが見送ってくれる中、カッパドキアに向けて出発。
本当は真っ白な温泉石灰棚のパムッカレにも行きたかったんだけど、
イスタンブールで長居しすぎて時間が無くなってしまった。旅ってそんなもん。
たまたま同じ宿から同じ日にカッパドキアに行く人が他に二人いた。
南下組の南米くん、勢いで着いて来たハッサンくん、私の三人で一緒に。
南米くんは私と同じくエジプトを目指し、ハッサンくんはヨーロッパを
旅してる中トルコに来て、ついでだからカッパドキアにも寄ってみるらしい。
とりあえずトラムと地下鉄を乗り継いでバスターミナルまで行ってみる。
チケットが買えるか心配だったけど、なんとかぎりぎり乗れるみたい。
有名なバス社「METRO」のイスタンブール-カッパドキア夜行バス、35リラ。
夜10時出発。夜行バスは時間と宿代の節約になるから、移動にぴったりだね。
バスは結構立派で、運転手さんが手に何かシューって吹きかけてくれた。
アルコールなのかすぐに蒸発した。レモンのいい香り。お手拭代わりらしい。
夜行バスなのに席は寝台じゃなくて普通の座席だから、寝にくいけど寝た。
地元のトルコ人に囲まれて、バスに揺られること11時間。朝9時に到着した。
次回はキノコ奇岩が有名なカッパドキア編。
目の前で削いでくれるケパブが定番
新市街から旧市街と鳥を眺めて
魚や果物を売る地元のマーケット
迷った末やっと辿り着いたガラタ塔
夕闇に染まるイスタンブール
だんだんと夜景へと変わっていく
ボスポラス海峡クルーズ、スタート!
もこもこ上着で防寒対策バッチリ!
鳥が並ぶ電線、なんか面白い眺め
マーケットは見るだけでも十分楽しい
カラフルな小物たちに目を奪われる

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