あみの中東縦断一人旅。

旅日記02 トルコ・イスタンブール編「世界三大料理、トルコ料理に感激の嵐」



朝からずっと雨で、外に出ると寒さが更に身にしみる。
ドミトリーの暖房はついてるのかついてないのか、ともかく夜は寒かった。
二段ベッドの上の段がたまたま誰もいなかったので、布団をこっそり拝借。
といっても一枚一枚が薄いので(ドミだし)、寒いのには変わりなかった。
今日はロンドンちゃんが「キリム」を買いたいというので付き合うことに。
キリムとは遊牧民が使用してた絨毯のような平たい織物のこと。
トルコ青年お勧めのそのキリム屋さんは、すごく素敵で沢山のキリムがあった。
一枚一枚絨毯を広げて、その中から自分の好きな柄・色・大きさで選んで行く。
私も買いたかったけど、一番安くて100ドルから。高いものは1000ドル以上も多々。
それでも日本で買ったら何十万円ってするそうで、それに比べたら断然安いみたい。
「これ可愛い!欲しい!」って思うものは、矢張り年代物で500ドルくらいする。
天然染料を使って伝統的模様を入れたオールドキリム。使用済みなのが味がある。
100ドルのは安いけど、近年の人工染料機械製だったりしてそんな魅力的ではない。
自分でも見てよしあしが分かる、そのくらいはっきりした違いを感じ取れた。
トルコ兄さんからキリムについてのレクチャーを受け、勉強にもなった。

何杯もトルコのチャイを頂いた。飲むと体の中から温まる。
いろんな国でチャイを飲んできたけど、どこもその国の特徴が現れてると思う。
インド・チベットなどのチャイはミルクティーみたいな感じ。
トルコは逆にストレート。はっきりした強さのティーに、砂糖をたっぷり入れて頂く。
エルマチャイっていうアップルティーもメジャーで、甘酸っぱい味がお気に入り。
ひょうたんの形のように真ん中がくびれた小さなガラスのチャイグラス、
その周りには角砂糖が何個も並べられてる。全部入れて、かき混ぜて飲む。
疲れた体に甘い甘い味が染み渡る。いくらでも飲めてしまう。

お昼にはトルコピザを食べた。トルコのピザは丸くなくて、長細い形をしてる。
長く伸ばした生地に具材を載せて、端を包み込むようにして焼いたピザ。
これがものすごく美味しい!トルコは本当何食べても美味しいので感動。
生地が普通よりパリッとしてて、ソーセージやケパブなどの具材もジューシー。
上部分を覆い包んで焼いたものは、中のチーズがとろとろにとろけてる。
トルコピザなんて今まで知らなかったけど、あなどれないね。すっごい美味しい。

その後は昨日行こうと思ってたトプカプ宮殿へと。
オスマン帝国の君主が住んでいた宮殿で、今は博物館も兼ねて公開されてる。
ここも入場料高いけど、トルコの物価が安くないしね、仕方が無い。
宮殿だけあって、中はとても広くて全部見るだけでも2、3時間はかかった。
一番の見所は「スプーン職人のダイヤモンド」と言われる86カラットのダイヤ、
巨大エメラルドとルビーが埋め込まれた黄金の短剣、その他豪華装飾品が沢山。
ぼろぼろ零れ落ちてるエメラルド、せめてひとかけらでいいから欲しいと思った(笑)
ハレムの部屋はどれも豪華絢爛。お風呂やトイレさえも立派で綺麗だった。
そしてタイルの装飾も見とれる程綺麗。青を基調として、柄が精緻に画かれてる。
晴れてたらテラスから金角湾、ボスボラス海峡、マルマラ海が一望できるらしいけど、
不幸な事に今日は雨。地中海は夏のイメージだし、トルコの冬はシーズンオフかも。

 

トルコは何食べても美味しい!ってことで噂のデザートも食べに行った。
宿の管理人さんが教えてくれたお店で、プリンなどデザートが美味しいとこらしい。
マーケットを覗きながら、路面電車の横をスィルケジまで歩いていく。
だんだん海が見えてきて、「魔女の宅急便」に出てくる町並みに似てるな、と思う。
肝心のプリンは、もちろん美味しかった。ナッツがいっぱいのってて、濃厚。
ただ、一人ぼっちでデザート屋さんでプリン食べてるのも少し切なくなったりして。
昨日のロカンタのスープの美味しさが忘れられず、一人スープだけ食べに行った。
スープ一皿しか頼まなかったけど、お店の人はトルコ語とジェスチャーで
コミュニケーション取って気遣ってくれて、すごく優しくてじーんときた。

夜はメヴラーナを見に行った。トルコで有名な踊りといえばベリーダンスとメヴラーナ。
ベリーダンスにも興味があったんだけど^^ロンドンちゃんの意向でメヴラーナに。
イスラム教神秘主義の一派であるメヴラーナ教。集団祈祷、旋回舞踊、回る修道僧。
長細い茶色の帽子を被り、白い衣装で手を広げ反時計方向に旋回し続ける宗教儀式。
その旋回は惑星の運行を表し、精神を無にして回り続けることで神に心が届くという。
駅の傍にある古い建物の中で儀式は荘厳に行われ、会場は西洋系の人ばかりだった。
いくつかのプロセスを経て、最後はひたすら回り続ける場面になった。
これが本当にすごい。覚えてないけど、10分以上回り続けてたと思う。
普通の人間なら目が回ってしまうところを、そんな素振りさえ見せない。
ずっと、まわって、まわって、まわって、まわって、まわって、まわって。
これが宗教の力なんだって圧倒されて、感動して、鳥肌が立った。
みんな言葉もでないほど、見いってた。しばし誰もがぼーっとしたままだった。

晩御飯はみんなで。トルコ青年、朝お世話になった絨毯屋のお兄さん、その奥さん、
北欧くん、ロンドンちゃん、そして私、あと、地元のトルコ人の友達など。
頼んだのはヨーグルトケパブ。ケパブの上にヨーグルトがたっぷりかかってる。
というのも、トルコではケパブにヨーグルトをかけて食べるのがメジャーらしい。
地元の味はもちろん試してみなくちゃ!ということで注文してみました。
ヨーグルトが思った以上に酸っぱくて、でもケパブと一緒に食べると、
肉の味がまろやかになって食べやすかった。うん、この組み合わせイイかも。
夕方にこっそりスープつまみ食いしてたもんで、お腹いっぱい食べ過ぎた。苦しい。
絨毯屋のトルコ人のお兄さんはすごく良い人で、博識で、感心した。
こうやってトルコの人達と一緒にご飯食べて、語り合って、仲良くなったことは
かけがえの無い貴重な思い出であり、財産であると思う。嬉しかったなぁ。

明日はロンドンちゃん出発の日。宿の共同スペースで旅語り合う。
北欧くんがロンドンちゃんの時計が欲しいらしく、交換してよって言ってた。
どさくさに紛れて私も混ぜてもらった。三人で時計を交換することにした。
旅人同士仲良くなった「証」に交換した時計。それがなんだか凄く嬉しくて。

それから数日はダラダラと過ごしてしまった。
トルコ・イスタンブール。旅は始まったばかりなのに、第一都市目にて沈没。
多分、宿が良いからだと思う。いろんな旅人がいて、いろんな出会いがあって。
韓国人の若者パッカーだとか(韓国語版地球の歩き方を見て来た人が多い)
100リットルくらいのバックパック背負った西洋の巨人みたいに大きな人や、
北欧くんのようにトルコが気に入って一ヶ月くらい住み込んでる人や、
日本から陸路で中央アジアを渡ってきてこれからヨーロッパを目指す人など。
どうしても、急いでいろんな都市を移動するというのは性に合わないらしい。
気に入った都市にはずっと落ち着いていたいっていう、沈没型パッカーです。

朝ご飯にと買ったサンドイッチは、安いのにボリュームたっぷり。
チーズ、トマト、オリーブの実、魚系のペースト、などがぎっしり詰まってた。
初日に1万円両替したっきりだったけど、トルコリラが足りなくなってきた。
今までの旅の感覚だと十分足りると思ってたのに、トルコは違うみたいだ。
日本より多少安いくらいだし。でも土日で銀行が閉まってて両替できない!
これには失敗したなー。まあ、いざとなればカードで引き出しができるし。

トルコの日本人の間で有名なサバサンド(1.5リラ)を食べに行く。
ケパブサンドの肉の部分が魚のサバらしい。宿から歩いてすぐ、店を発見した。
片言のトルコ語とジェスチャーで伝えると、ジェスチャーで返してくれる。
英語が通じず、でも店の人は「サバサンド」と言うだけで分かってくれた。
狭く食べる場所も無いけど、彼は厨房の片隅に椅子を用意してくれた。
アツアツできたてのサバサンド。たっぷりの油を敷いた鉄板で焼いた鯖。
刻んだ野菜と一緒にパンに挟んで、レモンをギュっとしぼって出来上がり。
いたって簡単。でも、これがめちゃめちゃ美味い。サバの懐かしい味が広がる。
帰りは柘榴の生絞りジュースを飲みつつ。色が濃い赤紫で、甘酸っぱくて新鮮。
世界三台料理の一つ・トルコ料理、侮りがたし。本当何食べても美味しくて最高!!
何食べても美味しくて毎回感動したのはベトナム以来かもしれない。
ご飯が美味しいと、旅がもっともっと楽しくなるね。しあわせだー。
こんな感じで、イスタンブールのんびり沈没生活はまだまだ続くのです。
あみお気に入りのオールドキリム
噂のトルコピザ。これがめちゃ美味い
夕食の前菜。パンをディップにつけて
トプカプ宮殿の門は絵本のお城みたい
宮殿の中は豪華絢爛で色彩鮮やか
トルコタイルの精緻さは素晴らしい
愛しのトルコプリン。とろとろ〜
鳥肌が立った、メヴラーナの回転僧
ヨーグルトケパブ。羊肉隠れてます
鯖サンド。できたて熱々がうまい!
甘酸っぱいざくろの生絞りジュース。

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