あみの東南アジアバックパッカー放浪記。

旅記17 カンボジア-タイ陸路国境越え編「カンボジア君との出会い、トラックの荷台で泥だらけ」

もう3年も前のことを思い出しながら書いてるので、
だんだんと記憶が薄れてきております。ご了承下さい。

アンコールの街、シェムリアップ4日目。
カンボジアのお金・リエルがまだ少し余ってるのでもう一泊することにした。
カンボジアはドルも普通に使えるので、リエルがほとんど減らなかったのだ。
今日は一日買い物してから、明日の早朝に国境へ向かって出発することに。
あいにくの雨なので、マーケット中心に買い物しようと思った。
団体旅行者はオールドマーケットに行くみたいだし、雨のせいもあって
センターマーケットは観光客もガラガラ。そこで何時間かうろうろ過ごす。
ベンチに座って絵葉書にバイヨンのイラストを書いてると、現地の少年が
興味深そうに覗いてきて、その少年が聞いてた音楽聞かせてもらったり。
同じカンボジア国内なのに切手の値段がプノンペンより高いのはなんでだろ。

オールドマーケットに行くも特に買うものもなく、センターマーケットへ戻る。
センターマーケットで少し買い物をして、何時間もうろうろしてたら
「あなた朝からずっとうろうろしてるけど、一体何してるのよ」
って店員さんに話しかけられたりして、何人か話して過ごしたりしてた。
そういったことを繰り返してたら、一人のカンボジア人とすごく親しくなった。
ハンモックを買おうと思ってて、一番安く買って2ドルだったんだけど、
そこのお店の人の弟がすぐ傍で骨董品ぽい小物を売ってて。
日本語勉強中らしく、椅子を勧められて座って話し込んでしまった。
結局午後まるまる使って、半日以上ここで過ごしたと思う。結構長いね。

ここ一体はそのカンボジア人の親戚一体が集まって借りて商売してるみたい。
「イラッシャイマセー。見るダケ、ダイジョブ。安いヨ安いヨ」と
カタコトの日本語を披露してくれたり、教科書を見せてくれたりもした。
カンボジアくんのお兄さんは偉くて通訳をやってて日本人の友達もいて、
そんなお兄さんみたいになりたくて一生懸命日本語を勉強してるんだって。
お姉さんがカボチャの入ったおもちみたいなの(100リエルらしい)を
たくさん買ってきて「食べなよ」って分けてくれたり、オレンジくれたり、
本当申し訳ないくらいにいろいろしてもらった。すごくありがたい。
しかもこのおもちみたいな食べ物がうちの好みにぴったりで、おいしい!

カンボジアくんの大きなお姉さんは日本語も英語もほとんど喋れなくて、
私も頑張ってクメール語喋ったりして、でも通じ合えたのは嬉しかったな。
カンボジアくんにも日本語を教えてあげる代わりにクメール語教えてもらって。
カンボジア最終日にカンボジア語かなり覚えたっていうのが少し残念だけど。
アンコールが印刷されたTシャツは1ドルで、今迄のどこよりも安いね。
せっかくの記念だし、お礼にでもなればと思ってバイヨンTシャツ1枚購入。
友達も紹介してもらって、自分より若いカンボジア人の女の子と話したり。

カンボジアくん一族と半日以上話し込んで、外もだんだん暗くなってきた。
本に載ってた「チャー・クルアン・コンカエプ」というカエル料理の
すっごいおいしいお店があるらしく、連れてってあげるよって言われた。
危ない話をいろいろ聞いてるから少し迷ったけど、行く事にした。
その店はちょっと遠い実家の近くにあるらしく、ついでに途中まで甥っ子を
送っていくため、バイクに三人乗りしてトンレサップ湖方面へ出発。
雨は小雨になってるものの、バイクなので少し肌寒い。
甥っ子を降ろしてしばらくして到着。地元の人が使う小さな食堂的スペース。
ここで少しのビールとカエル料理を食べて、またもお喋りして過ごした。
カンボジア君の地元の友達も含めて、ご飯食べて、楽しかったな。
帰りのバイクでは二人乗りだったんだけど、ちょっと不安になってしまって
旅で友達だと思ってた現地の人が豹変してお金とられたなんて話を思い出し、
「このまま誘拐されたらどうしよう」って少し思ってしまってごめんなさい。

カンボジアくんは本当に良いカンボジア人で、宿まで送り届けてくれた。
その上私が食べたいと言ってたカンボジアワッフルは、早朝地元の村でしか
売ってないらしくて、それを明日出発する前に届けに来てくれるとのこと。
本当、この時は泣いてしまった。現地の人と知りあって、優しさに触れて。
たった一日だったけど、本当にかけがえのない貴重な時間を過ごせたと思った。
こういう時に、旅してて良かったって心から思うんだよね。
翌朝、言った通りカンボジアくんは遠くからバイクに乗ってやってきて
「おいしいから食べてね」って言って買ったばかりのワッフルをくれたんだ。
この時のことを思い出すと今でも泣けてくる。この偶然の出会いに感謝したい。
ありがとう、カンボジア君とその家族。優しさをありがとう。
ということで、カンボジアでの日々が終わり、タイに向かうのでした。

さて、カンボジア−タイの国境越え編。
出発のミニバス、しょっぱなからエンストが10回以上で前途多難。
車が故障なのか調子が悪いのか、5分に一回は車が止まり、進まない進まない。
ホースでガソリンを入れるわ、バックパックが踏み潰されるわ、散々。
その上、道がものすごく悪い。これが本当に道なのかと思えるほど悪い。
ベトナム−カンボジアの道の方がまだ全然よかった。この違いはなんだろう。
今までいろんな国のいろんな道を見てきたけど、ワーストNO.1がこちら。
カンボジアはまだまだ途上国なんだなということを感じされられる道でした。
雨季の雨により道が崩れ、道路には沢山の穴がぼこぼこと開いている。
そこに水が溜まって水溜りみたいになり、走るたびに水しぶき。
道は舗装されてない赤土で、そこに溜まった泥水は濃い赤茶色をしてる。
暑いから窓を開けてると、対向車や追い越しの車からはねた水が入ってくる。
その泥水がべしゃっ!っと窓から入ってくる。顔にかかり泥だらけになる人多数。
寝てたら道が悪すぎて窓にゴンゴンと頭をぶつけながら、痛いと思いつつうとうと。

途中ご飯休憩があったんだけど、使い切ろうと思ったカンボジアリエルが
もう本当に残ってなくて、あとたったの1700リエルしかない。
1.5ドルの昼ご飯を、リエルがちょびっとしか無くてドルの小銭もほとんど無くて、
頼み込んでまけてもらった。1ドルと最後の1700リエルを使い切る。
本当にぴったりだったというかむしろマイナスだったけど何とかなった。
国境を越える旅は両替のタイミングが難しい。カンボジアはドルが普通に使えたから
あまり現地通貨に両替しなくてもよかったので、便利だったかなぁ。
ご飯休憩が終わったと思ったら、ミニバスが見当たらない!?
ドライバーがミニバスごと逃げたらしい。逃げたって・・・そんな。
現地語でずっと揉めてたから事情はよく分からないけど、
ガイド?として乗ってた男性が、なんとかして代わりのピックアップトラック
(四駆ランクルの後ろ荷台的な車)を見つけてきたらしい。荷物を持って、乗り換える。
トラックは室内に三人しか座れないので、賄賂を渡して中に乗せてもらうおじさんも。
結局、ピックアップトラックの荷台にバックパックを積み重ね、荷台のへりに座る。
結構人数多かったから、荷台の四方には結構乗ってたかな。ぎゅうぎゅう。

そのまま出発・・・順調に走り出したのもつかの間、途中で車が止まり、
バスガイド的な男性が追加料金を払えと言ってきた。抗議する旅人たちと私。
特に西洋人のごついパッカーおじさんが怒ってたけど、相手もひかない。
皆怒ったけど、ここで降ろすと言われたらどうにもならず、結局2ドル取られた。
やっと走り出したピックアップトラック。さっきのポンコツバスと大違い。
故障しないで馬力があるのはいいんだけど、なんせトラックの荷台。
さっきは窓があって防げた水溜りの泥水が、もろにかかる。全身泥だらけ。
その上道が穴だらけでボコボコなので揺れる揺れる。荷台から落ちないよう必死。
穴を避けようと蛇行したり、穴にはまってガッタンガッタンだったり。
しかも朝一に出発したのに、トラブルが重なったせいでだんだん日も暮れてくる。
夜になったら国境が閉まってしまう。陸路国境なんて、ホテルも何もないような場所。
そんな場所で置いてけぼり、さらにはカンボジアのお金も使い切ってしまってるし。
どうにかしてくれとガイド的な男性に頼み込む。なのに半ば諦め気味のガイド。
同じバスのメンバーとは苦境を共にした仲間のような連帯感が生まれてくる。
皆でひたすら「Hurry!Hurry!」と連呼し、ドライバーは必死にスピードを出し、
そのせいで揺れはますますひどくなり、振り落とされそうになりながら踏ん張る。

やっと国境についた!もつれる足をもどかしく思いながら、駆け下りる。
残念な事に、国境が閉まる時間を結構過ぎてた。もう、だめだと思ってた。
なんとか集団で頼み込んで通してもらった。やった!野宿を免れた。
無事カンボジアを出国して、タイ側でも入国手続きを済ませる。
ここでタイ側のバスに乗り換えるとのことで、バスを待つ。ほっとした。
タイ側の国境は、カンボジアと雰囲気がガラリと変わって、きちんとしてる。
もう夜になってて、少しお腹がすいたのでパンでも買おうと思って気づいた。
タイのバーツ持ってないや。しかし時間が遅いせいで両替も銀行も閉まってる。
カンボジアみたいにドルが使えると思って出したら、ドルが全く使えない!
同じバスに乗ってた人はタイ→カンボジア→タイ、のルートの人が多くて
タイバーツ持ってるんだけど、私は持ってなくて、仕方なく空腹を我慢した。
トイレに行って鏡をみたら、あまりに自分の姿がぼろぼろでドロドロで笑えた。

さて、タイ側の迎えのバスだけど、いつまで待っても来ない。
こっちは両替が無くてお腹をすかせているのに、ずっと待たされてる。
もう4時間以上待ったはず。なのに来ない。騙されたかもと湧き上がる不安。
だって途中でドライバーが逃げるくらいだ、ここでバスが来なくても不思議じゃない。
やっとバスが来た時は信じられなかった。バスはそれはそれは大きく、高級な感じ。
クーラーつきで、カーテンがあって、テレビがあって、二階建てで、日本のバスみたい。
道もコンクリート舗装で全然揺れないし、乗客は少なくて広々してるし、快適そのもの。
さっきまでの道のりを考えると、ものすごい違い。夢を見ているみたい。
国境を越えただけでこんなに変わるなんて!
「国」について考えさせられた。隣なのに違いすぎる。なんだろう。
バスは何ヶ所かに止まって、カオサン通りの近くで降ろしてもらった。
時計を見るともう夜12時前になってる。なんて大変な国境越えだったろう。
さて、こんな時間から宿探しだ。無事見つかるのか!?
というか、カオサン通りはどこだ!周りは静か、真っ暗でどこかも分からない。
しかも現地通貨も全く持ってない状態。次回、バンコク編へ続く。

当時のカンボジアレート
4000リエル≒1ドル(≒100円強)
有名なアンコールビア
発音がそっくりな、アンカー(碇)ビア
結構おいしかったカンボジア飯
みんなで食べた、カンボジア鍋
これまた宿の皆で、豪華焼肉大会
シェムリアップで見つけたセブン
シェムリアップはとても小さな町
宿から見かけた、虹
カンボジア君と、バイヨンビール
お世話になったタケオのドミトリー
一泊2ドルの安宿ベッド
おんぼろバスがホースから給油

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