あみの東南アジアバックパッカー放浪記。

旅記16  カンボジア・アンコール編(V)「遺跡探検隊と感動的彫刻」



カンボジア・シェムリアップの朝。
アンコールチケット3日券を昨日買ったので、今日と明日まだ二日分ある。
昨日一緒にアンコール遺跡を周った旅人はもう出発しちゃったので、
今日は一体どうしよう、どこに行こうかなーとうろうろしてた。
そしたらたまたま話しかけた旅人が今から「ベンメリア」に行くみたい。
ベンメリアっていうのはアンコールワットから40キロ程離れた所にあって、
ツウの間で結構人気が高い、修復されないまま森の中に埋もれてる遺跡。
自然の侵食そのままに崩壊が進んでおり、冒険気分も味わえるらしい。
「天空の城ラピュタのモデルになった場所」と言う人もいた(真偽は別にしろ)
一人で行くのも危険で、人を集めてバス借りたりしないと行けない距離なので
どうやって行こう、一人じゃ無理だよなぁって少し諦めてたんだけどね。
その旅人は同じ大学のメンバー等5人でバスもう借りてて30分後出発らしく、
こんなチャンスもう無いかもって思って、頼んで便乗させてもらうことに。
見た目とかもあんまり長期旅人っぽくない雰囲気かもって思ってたら、
後で聞いた話某国立有名大院生だったらしい。そんな凄い人達だったとは!

ミニバスに6人+ドライバー+ドライバーの息子2人乗り込んで出発。
道が悪いって聞いてた割に、意外としっかりした赤土で安心してたんだけど。
ガタガタ道をスピード出して進んでたら、急に止まって川の水でエンジン冷やす。
こんなことを何回も繰り返しつつ、ちょっと不安になってた所で完全停止。
道の真ん中で周りに川も家も何も無く、車動かないし、どうしよう状態。
とりあえず水を分けてもらいに歩いていった人達を車の傍で待ってた。
1時間か2時間か、いつまでたっても帰ってこなくて困ってしまったり。
こんなときでも子供達は無邪気で原っぱの虫を追い掛け回してる。
結局は途中まで車で引き返して、代わりのミニバスに乗り換えて再出発。
着くまでに2時間のところをトラブルのせいで4時間半もかかってしまった。

ここはアンコールチケットが無くても入れて、入場料は5ドル。
入ると現地のガイドさんみたいな人が勝手に着いて来て、なんでだろうって
思ってたけど、今思えば彼がいないと行き止まりで戻ってたと思う。
遺跡といっても崩れかけてて、木に侵食されて、原型をあまり留めていない。
行き止まりかと思ったところから、まさに冒険が始まった。
遺跡を乗り越え、下って、潜って、窓から入って、崖を登って、くぐって、
壁にはいつくばって進んで、瓦礫を登って、暗いトンネルを抜けて、
崩れた岩を階段代わりにして、狭い石壁の割れ目を通って、降りて、
またの窓から入って、岩を登って・・・道なき道を延々と進んでいった。
いつも行き止まりかと思った途端「え?ここから?無理無理」「ここかよ!」
っていうようなところから更に進んで、激しく動き回りました。
マリオ?ドラクエ?ってレベルのアドベンチャー。本格的冒険隊だよこれ。
でもこんな風に遺跡を自分の体で感じたのは、すごく良い経験になった。
山登りとか木登り大好きだから、思いっきり楽しめたし、気持ちよかった。



時間があったら「クバール・シュピアン」っていう川底や川岸に彫刻が
施された場所に行こうと思ってたんだけど、故障で時間無くなったし。
彫刻が美しい「バンテアイ・スレイ」は私以外アンコールチケット
持ってなかったため、結局寄る事なく普通にそのまま戻ってきた。
アンコールチケット2日目全然使わなかったのは少しもったいなかったかも。
でも今日を逃したら行けるかどうか分かんなかったしね、こればっかりは。
ちなみに後日行った人によると、雨のせいか故障のせいか
バスが進まなくて引き返してきて、翌日にもう一回行く羽目になったって。

オールドマーケットでドリアンに挑戦。臭いがきつい果物の王様です。
新鮮ならきっと臭さに負けないくらい美味なはず!ってことで買ってみた。
意外と安くて、1個1ドル。その場で剥いて中身を出してもらった。
食べると濃厚でクリーミーなカスタードみたいな味。うん、美味いかも^^
今までまずくて食べれなかった人もお裾分けしたら「結構いけるじゃん」
って言ってたし、やっぱり新鮮なのはおいしいということが判明。
でもすれ違った一般の人に「なんか臭い」って言われたけど。涙
よし!ドリアン食べたぞーー!(目標達成)
夕方は昨日以上にすっごい綺麗な夕焼けと、アンコールにかかる虹が見れて。
虹が出るなんてちょっと運命的だな、って感動したりも。一日中晴れ。
夜は今日ご一緒させてもらったメンバーと一緒にカンボジア鍋を食べた。
鍋ってみんなでわいわい食べれるのが良いよね。おいしかったし。
で、夜遅くなったからか、歯磨きした後蛇口ひねっても水が出てこず、
口の中がアワアワしたままで困った。でもシャワー中よりましか。

アンコール3日券の最終日。今日は今までに行ってないところ全部見るぞ!
ということで一人でトゥクトゥクに乗って残りを見尽くすことにした。
アンコール小回りは見たので、アンコール大回りのルートと、
バンテアイ・スレイなど遠くにある遺跡、別方向のロリュオス遺跡群も。
朝早く起きてアンコールワットから登る朝日を見る。
聖池にアンコールが映りこんで、シルエットが見えてきたら
中央塔と太陽が重なって、周りが明るくなっていく。ドラマチックだー。
一度宿に戻って休憩したら、再出発。アンコール小回りルートを通って
一番遠い「バンテアイ・スレイ」へと。道がガタガタで揺れまくり。
かなり時間がかかって、体中ガタガタしたころにやっと到着。
「女の砦」の名をもつこの遺跡は、彫刻が綺麗に残ってることで有名。
硬い岩を使用していたためか、はっきりと当時の彫刻が見てとれる。
他では見られない精巧なレリーフ、赤く燃えるような砂岩、
「東洋のモナリザ」と呼ばれる美しいデバターなど、
小規模ながらも見所がいっぱい。入り口で既に魅了されてしまった。
あまりに美しくて溜息が漏れてしまったくらい、綺麗で綺麗で。
あまりに彫刻が精巧で、見とれてしまう。本当感動しちゃったね。
何周もぐるぐる周って、ずっと見てたけど全然飽きなかった。
アンコールトムが気に入ったけど、ここも負けないくらいお気に入り。



戻ってきて「プレ・ループ」、「バンテアイ・サムレ」へと。
他の旅人が全然いなくて、全く私だけ一人ぼっちで遺跡の中にいた。
砦に囲まれていて緑の芝生と岩のコントラストがヨーロッパ的。
「東メボン」は比較的大きくて、四隅にいる象の像が可愛らしい。
「タ・ソム」では髪をとかすデバターが珍しくて結構綺麗かも。
小さくても面白いレリーフや珍しいデバターが多くて楽しめる。
「ニャック・ポアン」は他と違って池みたいで、なかなか特徴的。
馬、獅子、象、人、それぞれの頭部があり口から水が出るなど工夫が多い。
「プリア・カン」では遠くまで延々と門があってストゥーパが見える。
あと、ギリシャ風の中央祠堂が珍しい。建物の建築方法がかなり興味深い。
小さいながらも「クオル・コー」「バンテアイ・プレイ」にも寄る。
また、バイヨンに戻ってきて、前回じっくり見れなかった回廊をチェック。
バイヨンをぐるりと取り囲む壁面には一大絵巻と言えるくらいのレリーフ。
珍しいものも多く、時間をかけてじっくりと楽しめた。壮大すぎー!
お気に入りのライ王のテラスと象のテラスにももう一度寄ったし、
ついでに最後なのでアンコールワットにも寄ってみる。
こちらも一人なのでじっくりと時間をかけていろんな所を見てみた。

頂上で景色見つつ休んでたら、いきなり地元のお坊さんに話しかけられた。
「ちょっと英語でお話しようよ」って言われて、せっかくなのでお喋り。
そしたら「カンボジア人好き?」「カンボジア人の彼氏はいらないか?」
「カンボジア人と結婚したい?」「僕のことどう思う?好き?」など
やたら質問攻めにあってしまい、なんだこのお坊さんって思って逃げた。
アンコールワットのお坊さんなのになんでだー。
そして反対方向のロリュオス遺跡群へと。「バコン」を見てたら急に
スコールにあってしまい、傘が全く訳に立たないくらいの大雨。
遺跡の中にいて隠れる場所も無いためズボンがべしょべしょに濡れた。
やたら帰りたそうなトゥクトゥクの兄さんに申し訳ない気持ちながら、
「ロレイ」と「プリア・コー」の最後まで見て、終了。ちょうど夕方。
今日は全然他の人と会わなかったし、夕食も一人でサワークリームスープ。
ネットカフェに行ったら日本人旅行者に店員さんと間違われるし。
現地人にはいつも現地人と間違われてるから別にもういいんだけど、
さすがに日本人にまで間違われるとちょっと悲しいかも・・・。

さて、この3日間でまわったのが以下の通り。
アンコール遺跡群ほとんど全部見れたのは、自分でも良かったと思ってる。
「アンコール・ワット」<アンコール・トム>「バイヨン」「バプーオン」
「王宮」「ピミアナカス」「クリアン」「プラサット・スゥル・プラット」
「ライ王のテラス」「象のテラス」「プリア・ピトゥ」「プリア・パリライ」
「タ・ケウ」「タ・プローム」「バンテアイ・クディ」「スラ・スラン」
「プラサット・クラヴァン」「プラサット・バッチュム」「プノン・バケン」
「ベンメリア」「バンテアイ・スレイ」「プレ・ループ」「バンテアイ・サムレ」
「東メボン」「タ・ソム」「ニャック・ポアン」「プリア・カン」「クオル・コー」
「バンテアイ・プレイ」<ロリュオス遺跡群>「ロレイ」「プリア・コー」「バコン」

 

カンボジア編はまだもう少し続きます。
次回はカンボジア人の友達と、史上最悪の国境越え、の予定。

当時のカンボジアレート
4000リエル≒1ドル(≒100円強)

車故障中。周りには何も無いし
瓦礫の如く崩れているベンメリア
遺跡と森が一体化して独特の雰囲気
スーパーマリオみたいな大冒険
バンテアイ・スレイの美しすぎる彫刻
バンテアイ・サムレの緑の中庭
東メボンの塔の中心部
タ・ソムにて珍しい髪をとかすデバター
ニャック・ポアンのナーガの池
橋の欄干がつなひきみたいになってる
プリア・カンにてギリシャ風の祠堂
遺跡に囲まれて、一人ぽつんと佇む
ライ王のテラスにて5つの頭を持つ馬
バイヨンの回廊は一大絵巻、すごい
ロリュオス遺跡群にて、縞々模様
漆喰が残ってる。白いのが綺麗

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