あみの東南アジアバックパッカー放浪記。

旅記14  カンボジア・アンコール編(T)「憧れのアンコールワット」



カンボジア・プノンペンの朝、朝焼けが綺麗に見える。
8時半出発、宿の前からバスに乗ってシェムリアップへ向かう。
ボートで川を上って行くのとバスで行くのと二種類あるんだけど、
ボートはずっと日に照らされてキツイし値段も高いようなのでやめた。
旅人だらけだろう、という予想を裏切りまわりはほぼ現地人。
隣の席もカンボジア人のお兄ちゃんで、なんか鼻歌でノリノリだし。
ちなみにプノンペンで部屋シェアしてたラオスくんも同じバスだった。
いやー、ルートや移動速度もここまで被っちゃうとはすごいね。
車窓の風景もなかなか美しくて、ぼーっと見とれてた。
カンボジアの車窓の風景は、素朴でかなりお気に入り度も高い。
途中休憩した場所で蜘蛛(タランチュラ?)売ってたりして。
そのインパクトから買うまではしなかったけど、何事もチャレンジ。
味見ちょこっとだけもらったけど、何か焼きチョコみたいな感じかな?笑

あと、果物売りの子供がやたらずーっとついてきてて。
こういうの買わないたちなんで、申し訳ないけど頑なに断ってた。
でも15分くらいずっとつきまとわれ、ものすごいアピールに負けた・・・。
本当今までいろいろあったけど、その中でも一番の中に入る勢いだよ。
1ドルくらいだったのが1000リエルになったマンゴー(剥いてある)
剥いてある形が花びらみたいで綺麗。でも本当にマンゴー?みたいな。
結構緑の部分が多くて、硬めで、日本で食べたのとは違う感じだったし。
甘くない部分には塩コショウみたいな調味料をつけて食べるのがポイント。
最初食べたときは衝撃受けたけど、これはこれで面白いかも。
せっかくなんで持て余して困ってる硬い蜜柑をあげた。
商売上手で、笑顔が物凄いキラキラしてて、なんか励まされたなぁ。
途中のご飯休憩で、既に宿の客引きみたいなのが始まってた。

←蜘蛛。ダメな人ごめんなさい

アンコール遺跡を巡るのに拠点となる街、シェムリアップに到着。
プノンペンから北西へ約250km、トンレサップ湖の北側にある街。
もっとこじんまりしてると思ったのに、意外とちゃんとしてる。
道も広くて歩いてまわろうと思ったら少し時間がかかってしまうし。
大型バスでは街の中に入れないという事で、少し郊外のバスターミナルで
降ろされた。で、ここからが酷かった。もう酷いというしかない凄さ。
バイタクやホテルの客引きに囲まれたんだけど、その数がすっごい多い。
周り360度を何人の人にも囲まれて、身動きが全く取れない状態。
全員が「オネエサン、オネエサン」「ホテル○ドル」「free bike」
「where do you want to go」「宿見るだけでいいから、バスは無料」
「ちょっと来て」「どこいくの?送るよ」など、もう話しかけられまくり。
腕掴まれて、円陣組んでるくらい顔近いし、押されるし動けないし。
こんなもみくちゃにされてる間の貴重品が心配で必死にカバー。
その上、どさくさに紛れて誰かが脇をこちょこちょってくすぐるし
「うきゃー!うひゃっ!何!?何?」と思わず日本語で叫んでしまう。
向こうの方でキャピタルホテル(申し込んだバス)のミニバスが待ってて
「さあこっちに乗り換えるんだー」とか言ってるけど本当か不安。

あ、そういえば他の旅人どうしてるだろ?と思って見回す。
「your friend is over there」って言われるけどそっちにいないし。
「友達はもう乗ってるから早くおいで」と連れ去られそうになるし。
危うく騙されて反対方向へいってしまうとこだったよ、危険すぎ。
誰か一人の話を聞くと、横で別の人が「he is dangerous」とか、
「こいつは危ないからやめとけ」とか、お互いがお互い貶しあってる。
なんだよー全員危険なんじゃないかよー。どうしたらいいのー。涙
もうだめかよ・・・と思ったその時、やっとのことでラオスくん発見。
さっきバスで隣の席だったカンボジアの人が、トゥクトゥク乗るので
一緒に便乗して乗せてもらって3人で乗ることに。これで何とか一安心。
ああ、バスの中で現地の人と知り合っといて本当に助かった・・・。
あのまま倒れるかと思った。いや本当に凄まじかった、酷かった。
さすがアンコールワットがあるだけあって、ものすごい客引きパワー。
後で宿で出会った旅人に聞いた話、どさくさで財布を盗まれた人だとか、
女の子二人組みでバイタクに乗るも、森の中に連れて行かれて
5ドル余計に払わないとここで降ろすぞ、なんて脅された人もいたみたい。
一人ぼっちだったらどうなっていたことやら。怖かったよぉ〜〜。

とりあえず有名な宿タケオGHかヤマトGH周辺に行ってもらうことにして。
ラオスくんはヤマトに行くも値段が高く、うちはタケオに行くもドミが満室。
困ったなぁどうしよう、と近くをウロウロしてたらなんか見たことある顔。
彼は確か、フエで宮廷料理を一緒に食べ、ホーチミンでも再会した旅人だ。
聞いた話タケオの隣のチェンラーという宿も比較的値段が安いらしい。
襲われたとか悪い噂も情報ノートで見かけたけど、なんて付け加えつつ。
でもまあせっかくなんですぐ隣だし部屋を見てみることにする。
一人部屋3ドル、二人部屋4ドル。またも節約のため部屋シェアしちゃえ!
というわけでドミじゃないのに1泊2ドル。うん、これならまあまあかも。
入り口からちょっと遠いんだけど、二階テラスには机と椅子があって、
狭いながらも共同のトイレ&水シャワーがあるし、比較的綺麗かも。
アットホームで宿の人もいろいろ気を使ってくれていい人みたいだし。
しかしやたらとアンコールワットのツアーに誘われるのは困るかも。

荷物を置いたら近くを散歩してみる。隣のタケオゲストハウスが賑わってるので
ついつい覗いてみると旅人がいっぱいいる。とりあえず情報収集をしておく。
頑張れば自転車でアンコールワットまで行けるみたいだけど、大変みたい。
日も傾いてきてパラパラと雨も降ったり。カンボジア本当雨が多いなぁ。
噂では美味しいカボチャプリンがあるらしく、それを探しに行く事にした。
言われたオールドマーケットに行ってみると、土産物屋さんや食べ物の屋台、
オシャレな西洋料理など賑わってる。その中をぐるぐる回って探して、
いろんな人に聞いたけど全然見つからない。諦めて買い物タイム。
可愛い小物とかツボな商品が多くて、欲しいものがたくさんある〜。
でもやたらツアーの日本人観光客が多くて、かなり驚いてしまった。
いつもは日本人団体観光客なんて全然出会わないのに、こんなの初めて。
さすがアンコールワット、日本人の人気が高いからかな〜。
あと韓国人団体客も多かったし、西洋人よりも断然多い。負けそう。
こういったツアー客のせいか、交渉しても値段設定が高い高い。
プノンペンと同じものでも何倍だよ!っていう商品がいっぱいあった。
店の人は大体英語も日本語も喋れるし、普通より値切るのも難しい。
というわけであんまり買う気がしなくなって、スカーフだけ。

宿周辺に戻ったらもう一度近くを散策。全然見つからないのはなぜー!
すっごい遠くまで歩いて、空港近くの立派なホテルが多くなってきて、
諦めて近くの屋台でカキ氷みたいなの食べる事にした。
カンボジアはこんなカキ氷みたいなデザートがどこでも売ってる。
多分ベトナムのチェーみたいな感覚で、庶民の味っていう雰囲気。
プノンペンでも何度か食べた事があって、その時はゼリーみたいなのに
練乳と削った氷をかけてあって、混ぜてから食べた。ちょっと微妙。
目の前にはいろんな種類の具があって、ココナッツとか、ゼリーとか、
果物みたいなのとか、そのなかから選んで、それに氷をかけてもらう。
もう一人の旅人はココナッツの身みたいなのを選んだので味見。
見た目は葡萄みたい、食感はもっとだいぶ硬くて、すごく独特。
でもあっさりして美味い。どれにしようか私もじっくり選んでたとき。
なんとそれらしきものを発見してしまった!!!多分ビンゴ!!!
カボチャプリンとみんなが言ってたのは実はカボチャを蒸したもの
中央がくりぬかれて、そこにプリンが入ってるというものだったみたい。
予想とは違って驚いたけど、これはこれでまた美味しい。
これも氷と練乳をかけてくれたので、全部混ぜながらがしがし食べた。
言葉が通じないなりに頑張って身振り手振りで意思疎通しつつ、
無事目標達成できたので良し!一人1000リエルだった。
またも歩いて戻って、一旦自分の宿で荷物整理とシャワーを浴びる。



さっきタケオGHで出会った人達に晩ご飯誘われたので、一緒に食べる。
キングバーベキューっていう名前の、3ドルで焼肉食べ放題の有名な
お店があるらしく、そこに行く事にした。私も入れてメンバーは4人。
そのうち一人はさっき再会したベトナム宮廷料理仲間の兄さん。
3ドルは少し高いけど、久々の食べ放題って言葉に惹かれてしまった(笑)
最近またずっと一人でパンと麺料理ばっかりだったし。久々肉だーー!!
焼肉と言ってもスープが多めで、半分しゃぶしゃぶっぽいような気もする。
野菜とか貝とかエビとか、肉以外にもいろいろ焼いて楽しみました。
ソムタムみたいなパパイヤサラダとか、揚げ春巻きなど副菜も充実。
火力が弱いのかちょっと時間がかかりつつ、まったりと過ごして満腹。
正体不明の美味肉があって、これは何の肉なんだって大騒ぎになったり。
みんなカエルだと思ってたのに実はただの豚肉だったという結末。
これでもかーってくらい食べまくってしまい、美味しかったなぁ。
お別れして宿の部屋に戻ると、始まるのが遅かったせいか夜11時過ぎ。
随分前にラオスくんは戻ってて、心配かけちゃってたみたい^^;

翌朝、なるべく早く起きて隣のタケオゲストハウスへと。
朝出発でドミの空きベッドが出来るだろう、と予想して待ち構える。
昨日は、というか今シーズン最近ずっと満室続きみたいだしね。
ドミがすぐ空いたので、急いでチェンラーGHをチェックアウトして移動。
タケオのドミは共同部屋で1泊2ドル、値段はチェンラーと同じで
それだったらダブルルームの方が荷物も安心でお得なんだけどね。
でもやっぱり他の旅人と出会えるドミトリーに泊まりたかったし、
いいかげんラオスくんとも(たまたまだけど)ずっとルームシェアしてて
迷惑かけてちゃいけないし、この際出て行くことにしました。
さて、今日からアンコール遺跡群巡りがスタートなのだ!!
1日券20ドル、3日券40ドル、7日券60ドル、とチケットは結構高い。
広すぎて一日じゃまわりきれないので、こういったセットになってる。
一週間はさすがに長すぎだし高いし、普通にまあ3日券のつもりでいた。
次は行く方法。アンコールは森の中なのでバイタク一人で乗るのも心配だし、
かといって自転車だと移動に時間がかかりすぎてまわりきれないし、
トゥクトゥクチャーターするのが一番安いんだけど、相手がいないし。
いろいろ近くの旅人に声掛けてみるも、もうメインは見た人が多くて、
今日が初日って人がいないのが困りもの・・・。でもなんとか発見できた!

二人組の兄さんで(お互い一人旅)、今からちょうど出かけるみたい。
1日券買って今日で王道コースをまわるのが、初日の私にも調度いい。
初対面でいきなり頼み込んじゃったけど、快く仲間に入れてもらいました。
トゥクトゥク1台1日チャーター9ドルなので、混ぜてもらって1人3ドル。
アンコールはやたらお金がかかるので、節約になって助かったよ〜〜。
タケオGHではチェックインした朝にサービスでラーメンがもらえた。
といってもインスタント麺にお湯がかけてあるだけのしょぼさだったけど。
二人がもう出かけそうだったので、まだ硬い麺を一気に急いで食べ終わる。
そのまますぐに出発。結構朝早かったけど、その方がいろいろ見れるしね。
トゥクトゥクは結構長い間走ってる。敷地だけでも本当に広いので時間かかる。
入り口では私だけ3日券なので写真撮って、入場券をパウチしてもらった。
最初に着いたのはもちろんアンコールワット。自分が昔からずっと頭の中で
描いてきたイメージとは違うことに驚かされる。森の中を歩いてたら
目の前にババーンと出てくるのかと思ってたら全然違ってるし。
敷地が広くて近づくのでさえ精一杯。しかも遺跡がきちんと綺麗にしてある。



西参道正面入り口からはトゥクトゥクを降りて、歩いて中に入っていく。
周りがお堀みたいな水に囲まれてるので、橋を渡る。途中で見かけたのが
「アンコールワット遺跡救済」という日本語の書かれたトラック。
日本以外にもいくつかの国が文化遺産修復という国際協力をしてるみたい。
昔テレビで「アンコールワットへの道」という企画やってたのを思い出した。
あれって一体どこの道なんだろ。遺跡近くの敷地内ではなさそうだし。
でも確かにカンボジアの道路事情は最悪なので、良いアイデアだとは思う。
薄暗い西塔門を出ると、一気に象徴ともいえる3つの尖塔が目の前に広がった。
うお〜〜〜感動。なんかやっとここに辿り着いたなぁという感じがする。
最初の一人旅でいろんな旅人に勧められて、絶対行こうと思ってた場所。
参道をゆっくりと歩くと、両側には経蔵と聖池があって、馬もいた。
池の水に映ったアンコールワットの尖塔は鏡のようで、幻想的に見える。

まずは第一回廊をぐるりと回る。反対周りになったおかげか、
他の観光客が全くいなくて、じっくり見るにはすごく良いかも。
壁面のレリーフは絵巻物のようなストーリーになっており、圧巻。
時代ごとに彫り方の特徴も違ってて、精巧だったり少し荒かったり。
もちろん定番の「マハーバーラタ」と「ラーマーヤナ」は外せない。
天地創生をイメージした「乳海攪拌」では綱引きみたいで勢いよく、
「天国と地獄」では上から三分割してあって、その対照的な姿の
アイデアが興味深いなと思った。しかも地獄の描写が非常に豊か。
パッと見気づかないけど、よく見たら舌抜きや鞭打ちなど細かい。
天井や隠れた普通の壁など、至る所に彫刻がびっしり施してあって、
彫刻が無い部分の方が少ないんじゃないかってくらい全てにレリーフ。
歩きつかれたら座って、一人佇んで景色を眺めてるとなんだか
昔にタイムスリップしたような気分になってくるんだよね。



次に第二回廊とその周辺の経蔵や千体仏を見たら、第三回廊へ。
第三回廊までの階段がものすごく険しくて、かなり急勾配になってる。
石が削れて足場も小さくなってるので、気をつけつつ登る。
やっとてっぺんまで登って、振り返ると思わず「わぁ〜!」
今まで自分が歩いてきた道が、小さくなって遠くまで続いてる。
全体像を眺めるには調度いいのでそのまま座って景色を見てた。
尖塔のすぐそばまで来た。よく見ると塔の上部にまでたくさんの
デバターやナーガのレリーフが施してあって、細かさを感じる。
近くにいたオレンジ色の袈裟を来たお坊さんと仲良くなったりして。
朝早いからか団体客とぶつからなくて良かった、と思ってたら
もう一度第二回廊を巡ったときに中国人団体旅行客がいた。
中国系珍しいかも、と思いつつ内池の説明をこっそり聞いたり。
あー、しばらく英語や現地語ばっかりだったから中国語懐かしい〜。
第一回廊まで降りると、今度はちゃんとした方向に一周まわってみる。
やっぱり第一回廊は人が少なくて、隠れたお気に入りポイントかも。

今まで見てきて、仏像の多くは頭の部分が壊されて胴体だけになってた。
このあたりも歴史の傷跡を感じさせられたりして、なんか。
アンコールワットの凄いところは、世界遺産のこの遺跡に
実際に入れて、触れて、中を歩けて、踏みしめて登ってってできるところ。
それって本当に素敵ですごいことだと思わない?
アンコールの歴史を肌で感じることができて、やっぱり感動だったなぁ。
集合地点に急いで戻るもゆっくり見すぎて私が一番最後だった^^;
トゥクトゥクに乗ったら次はアンコールトム・バイヨンへと向かいます。
当時のカンボジアレート
4000リエル≒1ドル(≒100円強)

アンコールワットといえばコレ!
西門塔を抜けると、祠堂が見えてくる
外から見た第一回廊。長く長く続く
誰もいない。のんびりと遠くまで見渡す
こういったさりげない裏にもデバター
苔が歴史を物語るストゥーパ
乳海攪拌で綱引きをする、迫力
天国と地獄、鞭打ちにあう地獄
見落としがちな天井の花のレリーフ
中庭の寛げるお気に入りスポット
とうとう見えてきた中央聖堂のあたり
登る事を拒否するかのような急階段
降りるほうが更に一苦労だったりする
てっぺんからの景色。向こうに入り口
内部の全体像をとらえるには最高
遠くに見えてた尖塔を目の前にする
よく見るとここにも精巧な彫刻が多い
この連子窓の丁寧さ、光と影の対称
連子窓越しに見る尖塔も趣がある
魅惑の微笑をたたえるデバター
 

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