あみの東南アジアバックパッカー放浪記。

旅記13 カンボジア・プノンペン編(後)「豪雨スコール、首都を歩く」


カンボジア・プノンペン編前半の続き。
トゥールスレーン刑務所博物館を出る。
門を出るとシクロとバイタクの客引きがまたもすごい。
でもまたも一人歩いて王宮に向かうことにした。ジリジリ暑い。
途中大きめのスーパーに寄ったら全てドル表示だった。
カンボジアは結構小さなお店も、ほとんどの場所でドルが使える。
ドルとカンボジアの通貨であるリエル両方で払ったりも出来る。
1ドルが大体4000リエルだからみんな計算もしやすいんだよね。
例えば1.5ドルor6000リエルって書いてあるところで2ドル出したら
おつりで2000リエルかえってくるとか、そんな感じで分かりやすい。
あまりの暑さに飲み物とかアイス食べつつ、てくてく歩いてく。遠い。
やっとのことで独立記念塔が見えてきた。広場のベンチで休憩。
暑いから体力奪われて、すぐにへたれてしまうのが難点。

やっとの思いで王宮とシルバーパゴダに到着するも、予想通り昼休み。
7:30〜11:00と14:30〜17:00にしか開いてないらしく、お昼は入れない。
隣の国立博物館なら14:00から開いてるので、予定外だけどこっちも
行ってみようかなーとか思いつつ、川原でのんびり休憩してた。
500リエルでカキ氷みたいなの売ってたので、それ食べつつ。
まわりではみんなのんびりお喋りしつつくつろいでる感じがする。
良い天気だなー、川べりってやっぱり気持ち良いなー
なんて思ってたのも束の間、急に大雨!そう、スコールです!!
一気に土砂降り。半端ない雨の量で、一瞬でびしょ濡れになる。
やっぱり東南アジア雨季のスコールってやばいくらいすごいです。
ちょうど国立博物館が開く時間だったので、そのまま駆け込んで雨宿り。
建物の中だったら雨でも関係なく楽しめるからねーー。

さて、国立博物館。王宮の傍にあり、赤いクメール様式の立派な外観。
1920年に開館、アンコール遺跡とその周辺から発見された
彫刻、漆器、青銅器、木彫、陶磁器、などの芸術品が展示されている。
やはり仏像などの彫刻が非常に繊細で、種類も豊富で楽しめた。
博物館とか美術館って結構好きで、海外でも見に行くことが多い。
いつまで待っても雨が止まないので、仕方ないもう出ることに。
スコール対策で持ち歩いてる傘も、大雨の下では意味が無く。
道に水が溢れかえってるので、靴もズボンもびしょびしょに濡れる。
こんな状態じゃ王宮観光どころじゃないよなーと思って、宿に戻ることに。
膝くらいまで水に浸かってるから、歩きにくいことこの上ない。
子供たちは大はしゃぎで、まるでプールみたいに道路で泳いでる。
ってこの表現も可笑しいんだけど、水がそのくらいたまってて、
ここが道なのかプールなのかも分からないくらいの水量なのだ。
水はメコン川と同じく黄土色をしてるので、足元が全く見えない。
たまに歩道と車道の段差があったりして、足がガクってなったり
道を横切ろうとすると、真ん中が深くなってて渡れなかったり
通り過ぎる車やバイク(頑張ってる!)で水がはねてきたりと。
なかなか危険いっぱいでスリリングだったなぁ(笑)
その上道に迷ってしまい、雨の中行ったり来たりでうろうろ。
いろんな人に道を聞くも、肝心のCAPITOL HOTELを誰も知らない。
そんなの知らないよって面倒くさそうな態度の人がいれば、
優しい人もいて、大きな地図を広げて指差してくれたり。
最後の方は気力だけでたどり着いて、いやーもう帰れないかと思った。
今日一日で10〜15キロは歩いた。やっぱタクるべきだったか。

部屋に戻るともう服はびしょ濡れで、Gパンも腿まで水が染みてるし。
風邪引くといけないからシャワー浴びるも水シャワー(相変わらず)
暑い日中だといいんだけど、こういう寒い時には少し堪えるね。
そうそう、ここCAPITOLの悪い噂も聞いたりしてたので、
鍵はきちんと閉めようって話してて、うちがシャワーに行ってる間も
部屋の鍵閉めてて、出てきたらノックして開けてもらう様にしてた。
(安い部屋だからシャワー・トイレは共同で外にある)
戻ってきて「コンコン」ってしたら、ちょっとしてからドアが開いて。
ラオスくん曰く「あまりに早かったから、これ絶対怪しい人かと思った」
とのこと。シャワーも寒いから急いで出てきてしまったのだ。
大抵安宿のシャワーは水の出がすごく悪いんだけど、ここは結構勢いある。
けど水の味が変で、鉄みたいな味がする。歯磨きの時とかも思ったけど。
他の人も同じこと思ってたみたいで、みんな水が微妙だって言ってたけど。
同室のラオスくんはトゥールスレーンで気が滅入ってすぐ戻ってきたらしい。
その帰りがけにバイクに轢かれたみたいで、大怪我ではなかったんだけど
少し痛そうにしてて、心配だ。やっぱり気をつけないといけない。
ベトナムでもバイクに轢かれて死にそうになったこと何度もあったし。
危ないって瞬間になると、判断が追いつかずに動けなくなるんだよね。

あまりに疲れたのかいつの間にかうたた寝してしまい、気づけば夕方。
ラオスくんはまたどっかに出かけたみたいで、部屋にいなくなってる。
一つしかない鍵をフロントに預けて、うちも出かけてくることにした。
とりあえず近所のオルセイマーケット(だと思う)に行って散策。
本当地元の人々の日用品的なものばかり売ってて、お土産的なものは
無いけど見てるだけでもなかなか面白い。人々の生活が垣間見れる。
だんだん暗くなって、一人歩きも心配なので早めに切り上げて宿に戻る。
今回の旅の中でも、カンボジアが一番気をつけなきゃいけない国だし。
危機管理きちんとして気をつけないと、後で怒られちゃうから(笑)
部屋に戻る前に情報ノートのチェック。キャピトルホテルのノートは
通称「俗物図鑑」と呼ばれて、世界の数ある情報ノートの中でも
比較的有名な部類に入るらしい、名の通ったノートらしいと聞いた。
あまりに情報が充実してるので、持ち去った人も過去にいたんだとか。
他とは一線を画して、名前の通りアングラな情報が多かった。
売春とかドラッグとか、例えばそういう感じの。その後はすぐ部屋に戻る。
実は昨日もあったんだけど、またも停電が起こる。急に電気が消えて
真っ暗になって、かなり焦ったよ。カンボジア停電よくあるのかな。
窓から外を見ると、電気が消えてる一帯もあればついてるところもある。
とりあえず何も見えないから、手探りでいつも身につけてるカバンから
ミニライトを取り出してつける。こういう時にも役立つんだよな。
でもシャワー浴びてるときに真っ暗になったりするとドッキリするよ。
しばらく真っ暗で過ごしたら復活して電気がまたついたのでよかった。
この日は早めに就寝。いろいろあったし歩きすぎて疲れたのかも。

翌朝。今日はキリングフィールドに行こうと思って。
ポル・ポト派による大量虐殺が行われた場所で、慰霊塔がある。
プノンペンから約12キロあるため、どうやって行こうか考えた。
2ドルだったからホテルのミニバスで申し込もうと思ったんだけど、
5人以上集めないといけないみたいで、結局無理だったのがすごく残念。
こういうときドミだと人が集めやすいんだけど。旅人とあまり出会わない。
少し距離ある郊外だし、バイタクで行くのも不安だった。
ラオスくんもちょうど行くみたいだから、トゥクトゥク探す事に。
といってもまだ寝てるの無理に起こすの悪いし、待つ時間暇なので
近くのマーケットに散歩に行って朝ご飯食べて時間を潰す。
宿の周りにはいつもバイタクの客引きが何人もたむろしてて、
宿から出てきたり、宿に戻ったりするたびに囲まれて話しかけられる。
そろそろ起きてるだろうと思って部屋に戻ってノックするも反応が無い。
なんだーまだ寝てるみたいだなー、鍵中だし。と閉め出しくらいつつ
やっとのことで起きたみたいで、さっそく出発する事にした。
トゥクトゥクの後ろに二人で乗る。もうあと二人乗れるから誘いなよ
と運転手のおじさんに言われて、近くの人誘うも予定が合わず結局2人。

道がガタガタなのはまだいいとして、信じられないほどの砂埃。
晴れてるし、赤土の道路を走ってるから砂埃で目の前が真っ白になる。
目に入って目が痛くて開けてられない。痛い痛いー。涙が出る。
途中トゥクトゥクにトラブルが起こるもすぐ直って再出発。
途中の景色がこれまた綺麗で。緑がまぶしいくらいに鮮やかで。
意外とすぐに着いた。名前が違うから本当にここ?と思ったりもして。
私が以前頭の中で描いてたイメージと実際は全く違ってた。
荒野みたいな場所に無造作に頭骸骨がいくつも散らばってると思ってた。
でも全然緑の芝が広がってて、そんな荒涼とした悲惨な雰囲気は漂ってない。
むしろどちらかというと公園や広場みたいな、きちんとした場所だった。
もちろん慰霊塔にはたくさんの頭蓋骨が並んで、掘り起こされた
8000以上の頭蓋骨が慰霊塔に置いてあって訪れた人々を見下ろしてる。
頭蓋骨の上部には銃弾で撃たれたのであろう穴があいていたり、
ボロボロになった布切れのような衣服や、腕や足の骨なんかもあった。
たまたまガイドさんを連れた外国人数人のグループがいたので、
ついていって説明を便乗して聞くことにした。説明の看板も少ないし。
一部分かんない単語もあったけど、大体の流れは聞いて分かった。
沼の中に何千人もの死体があっただとか、ゴムの木の上に人を吊るしたり
赤ん坊を木の幹に叩きつけて殺したとか。その時の傷も残ってた。
昨日と同じく、またもいろいろと考えさせられる場所だった。
帰りにトゥクトゥクのおじさんが「gun shooting!gun shooting!」と
何度も射撃場に誘ってた。行かないと返さないぞくらいの勢いで。
多分日本人で射撃場に行く人も多くて、マージンも貰えるんだろう。
でも何度も断って、すぐに戻った。全然興味が無い上に、
昨日今日とこんないろいろ見た後に、銃なんて撃つ気分になれない。

プノンペン市内に戻ってきたら、またも一人で行動。
歩いてセントラルマーケットに向かう。そこまで遠くなかった。
ドーム型の巨大マーケットで、ドーム周りにもいろんな店がいっぱい。
中が広くていろんなものが売ってて、なんか迷路みたいに入り組んでる。
お土産みたいなこじゃれた物も多くて、ぶらぶらしてるだけでも楽しい。
建物から出たら、いつの間にかまたも大雨が降ってた。またかよー。
ベトナムは雨季の割りにほとんど全部晴れてたのに、カンボジアは違う。
天気は良いんだけど、一日一回は絶対スコールが降ってると思う。
2枚で3ドルのTシャツ(前後にカンボジアの模様がついてたりする)、
アンコールワットのポストカード、ピンクのぞうさんのポーチ、
腕輪(十二支が彫られてて、しかも龍と蛇がナーガなのが最高)、
などなどそれぞれ1ドル以内で買えて、交渉も楽しかったなー。
これ以外にもすごく気に入った装飾品や小物が買えて、大満足。
女の子は買い物が大好きなのだ♪というわけで、歩いて近所の銀行へ。
T/Cをリエルに両替したんだけど、どこでもドルが通じたから
わざわざここで両替する必要も無かったかな?なんて後で思ったり。

そのついでに通称「丘の寺」と呼ばれるワット・プノンへと。
ここはプノンペンで最も歴史の古い仏教寺院であり、地元の人も多い。
またついでに近くにある郵便局で日本への葉書を書いて送る。
切手は1900リエル。地図を見ると近くに「オールドマーケット」
もあるらしいので、ついでにそこまで歩いていく事にする。
ここはセントラルマーケットができる前のマーケットみたい。
狭いなりにも活気のある店がひしめきあって、地元の人で賑わってる。
歩きつつカットフルーツ買ったんだけど、甘くないリンゴみたいな果物に
塩と唐辛子の香辛料みたいなのをかけてて、ちょっといまいちだった。
中国語で釈迦頭と呼ばれてるシュガーアップル(バンレイシ)も発見。
これどうしても食べてみたかったので買おうと思ったんだけど、少し高め。
500リエル出したら、こんな安い値段で売れるもんかー!と怒られた><。
まあせっかくなのでめげずに一個買って、宿で食べる事にした。
今日中に王宮に行きたかったので、急いで歩いて向かう。もう足が棒。
なんでこんな自分頑張って歩いてんだー、とか自問自答しつつ。
1000〜4000リエルあったら十分移動できるし、全然安いのにね。
歩いてたら時間かかってしまって、5時に閉まるのに4時ごろに到着。
入場料以外にカメラ持ち込み料で2ドルいる。だからたくさん写真撮った。
もう閉まる前で、天気もよくないからか(雨は止んで曇り)人はまばら。
うち一人貸しきり状態でのびのびと王宮内を観光観察。
王様のストゥーパやラーマーヤナ物語の壁画など、見所も多い。
シルバーパゴダはクメール美術の宝庫であり、見逃せないポイントとして
1枚1kgあるという銀のタイルを、床に5000枚敷き詰めてあるのが特徴。
数千ものダイアモンドが散りばめられた金の仏陀像、エメラルドと
バカラ水晶の仏陀像など、内部には貴重な宝物が多数収められてた。
銀のタイルは非常に立派で見ごたえがあり、鈍く光を反射してた。
見終わったら歩いて戻って、またも1日で10〜15キロ歩いてしまった。
危なそうでバイタク1人で乗れないなんて、まだまだだなー。
でも地理がつかめてきたのか、今日は迷わなかったのが救いかも。

夕食は近くの旅人と。焼きソバ、カエル、ホビロンのつもりが
カエルは乾し魚みたいで骨っぽいし、ホビロンじゃなくゆで卵だった。
シュガーアップル、熟れすぎてたのかカバンの中で潰れてた。涙。
種が多かったけど、すごく甘くてねっとりとしてて、これもまた美味。
ともかくめちゃめちゃ甘くて、まさにシュガーとアップルを混ぜたような味。
ここ最近移動続きでずっとネットしてなかったな、と思いネットカフェへ。
(日本には葉書とメールでしか連絡してないから、恐らく行方不明中)
旅に夢中になると、全然ネットカフェもいかなくなっちゃうんだよなぁ。
でも全然繋がらない。仕方ないから近くの何軒かまわるも、どこもダメ。
聞いた話、ここら辺一帯のネットがさっきから暫く繋がらくなったみたい。
停電も何度かあったし、こういうことも結構あるのかもしれないな。
そうそう、カンボジアはまだ銃器が街中でも見かけることが多いみたい。
旅人の中には、さっきご飯食べてたら急に店内の人が机の下に隠れて、
大騒ぎになったのでなんだろうと思ったら誰か銃をつきつけてたんだって。
こんなの急に出会ったら確かに怖いよね。という訳で気をつけないと。
今日頑張っていろいろまわったのは、そろそろ発とうかと思ったから。
これからどうしよう。シアヌークビルでビーチリゾートもいいなぁ。
ニャチャンですっかりのんびりビーチにはまってしまったしね。
でもやっぱり気分がアンコールワットに向けて逸ってて。
というわけで、明日はシェムリアップへ向けて出発する事にした。
カンボジア最後の夜も、いろいろありつつ無事更けてゆきました。

カンボジア独立記念塔前にて
カンボジア国旗がずらりと並んでる
川辺でのんびり過ごす人達に混じる
もの凄すぎる勢いと量のスコール!
博物館の色と外観も印象的だった
雨の中で水遊び、はしゃぐ子供達
どこ歩いても道が川状態で濡れる
初公開!?洗濯物干しすぎ宿のmyベッド
8985人の死体が発見された沼
この神のような牛に惚れた、本当
カンボジアはどこも緑が非常に綺麗
華僑の影響か中国語表記も見かけた
外観が独特なマーケット、広さもすごい
クメール語は読めないけど興味深い
ワット・プノンの正面には時計がある
王宮内部は広くて、そこで一人観光
立派な建物が並んでて、見ごたえある
ドアの門。こういう細かい芸が好き
ナーガの胴体がうねうねして良いね
沙羅双樹の花の色・・・祈る仏像
干したカエルが細くて異様にリアル^^;
 
当時のカンボジアレート
4000リエル≒1ドル(≒100円強)

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