中国の旅〜青海編(西寧・ゴルムド・ラサまでの道)

旅記20〜青海省・西寧編〜「山越え終了!8元の招待所に泊まる」

8/6。朝5時起きの予定だったのに、目覚まし無意識に停めてたらしい。
5時半に目が覚めて、ビビる。やばっ!って思って急いで準備して出発。
6時出発のバスなんだけど、宿からバス乗り場までが遠いんだよね。
荷物重いし相乗りタクシー乗ろうと思ってたのに、タクシーの方から
声を掛けてくれなかったので、結局最後まで歩いて行ってしまった(小心者)
ばかー自分!!でもギリギリ間に合った。ふぅ。疲れたよーーー。

にもかかわらず、出発は30分以上遅れたんだよね。
というのも、チケットの無い人が大量に乗り込んできて。
指定席制なのに何食わぬ顔で人の席に座ってたり、床に座ってるから。
バスの運転手も、お金払ったら普通に床とかに乗せてるからね。
で、10人ぐらいの団体が来るのが遅れて、その人達が来ないと思ったのか
チケットない人大量に乗せたら、団体が遅れてきて揉めに揉めて。
結局チケット無い人は全員降ろされて、ごたごたしたまま出発。
しばらくしたら「ププー」ってクラクションの音が聞こえる。何だ?
タクシーに乗ってチケットない人が追いかけてきてた。そこまでするか!!
駄目って言ってたけど、結局その三人を乗せてあげて、再出発。

バスのほぼ全員が地元民で旅人なんていない・・・。
カウボーイハットのつばを伸ばしてて、まるで麦わら帽子みたいなおじいさんとか。
(意味ないじゃーんって思ったけど、これも様になっててカッコイイ!)
みつあみにカラフルな紐を巻き込んでる、民族衣装のおばあさんとか。
チベット語で何話してるか聞き取れないし。うち一人紛れ込んじゃってるよ!
途中何回も故障でバス止まる。結局ちょっと待ってろって草原で降ろされた。
バスは修理する場所に一旦行ったみたい。でもこんな所で置き去りにされても・・・。
菜の花の真っ黄色な花畑があったので、一人で遊んでた。綺麗綺麗!
そんなこんなしてるうちに、やっとバス戻ってきた。ふぃーー。

故障のため予定より遅く、10時間くらいで西寧に到着!!
成都から山越えルートで頑張ってきて、やっと辿り着いたー。長かった。
毎日10時間くらいバスに乗ってるのに、移動だけで5,6日はかかったね。
西寧というと、旅人の西寧くんの住んでる所。
「連絡くれればうちに泊めてあげるよ」って言われてたけど、
バスに乗ってなかった所をみると、うちの方が先に着いてしまった模様。
そこで早速宿探し開始。ガイドブックに乗ってた20元の宿に行ってみる。
しかし!30元とか値上げしてたし、旅人も少なそうだから泊まるの止めた。
駅前に行って客引きにでも引っかかるか、と思い歩いていく。

駅前もパッとしてなくて、客引きもいなかった。
宿は安そうな所でも50元とか80元してたし、どうしよっかなーって。
駅に着たし、ついでにゴルムド行きの切符の様子を見てみる。
宿代浮かせたいし夜に着くのは面倒なので、夜行列車を探す。
するとちょうどいいのがあった!明日の夕方出発であさっての朝到着する汽車。
しかも硬座の切符ならすぐ買えたので、即買ってしまった。よし順調!
そういえば「西寧→ラサ」の長距離バスも見かけたんだけど、
ゴルムドから入ったほうが安全ぽいので、それには乗らなかった。
重い荷物をどうにかしないといけないので、またも宿探しに戻る。

うろうろしてたら安そうな招待所発見して、とりあえず見てみる。
宿のおじさんのノリが良かったし、ここに泊まることに決めた!!
すると、なんと一泊8元というありえなさ。一瞬自分の耳を疑ったよ。
登記するので身元とか書いたんだけど、ちゃんと「日本」って書いたのね。
名前もいかにも日本人名前だし。なのに「省」の所も書いてって言われたから
一応「天津市」って書いたら、「そっかー天津の人なんだ」だって。
親戚が天津にいるとかなんとか話しだして。普通に中国語で受け答えしてた。
分かった。なんかさー、おじさんうちの事中国人だと間違えてる気がする。
絶対間違えてるって!!!名前とか出身とかちゃんと見てないでしょ!?
思うに、外国人だとこんな8元の招待所泊まれない気がするんだよね。
だから、だんだん「日本人だとばれない様にしなくちゃ」って思い始めた。
「何勉強してるの?」って聞かれても「中国語」って言えなくて
「国際経済とかー財経関係を」って言っといた。間違ってはいないよね(笑)
部屋はボロイし宿にシャワー無いのに、なぜか一人部屋でミニテレビがあった。
でも宿のトイレはドアにガラスの窓がついてて、普通に外から見えるから
すごい落ち着かなかった。近くに人いるしー。あ、もちろん溝トイレね。

適当にバスに乗って、地図を見て目的地近くで降りたら歩いて探す。
有名な市場に到着しました。物価が天津より安いから買い物楽しい〜。
といっても、見てるだけで何も買ってないんだけどね。
「真清」っていうイスラム料理屋さんをたくさん見かけた。
白い帽子被った回族(イスラム民族)も結構いるから、お店も多い。
薄皮本場ワンタンがあって、身がプリプリで美味しかった〜〜vv
あと、おわんに入ったカスタードプリンみたいなのがあって、
何かと思ったらヨーグルトだった。「これは何ですか?」って聞いたら
「ヨーグルトだよ、知らないの?」って言ってて、食べてたら後ろの方で
「この子これがヨーグルトだって分かんないなんて、地元民じゃぁないね」
とか噂されてた。0.2元ぼったくられたような気もするけど気のせいかな。
というわけで、帰ってゴロゴロして就寝。

8/7。西寧の朝。
宿のおじさんが荷物置いていってもいいよって言ってたけど、
日本人ってバレたらなんかその後が怖いので、早めに宿から逃げ去る。
駅に荷物預けて、またも適当にバスに乗り街に遊びに行く。
昨日は見つけられなかった、大量に食べ物やさんがある場所発見。
客引きもいっぱいでどれ食べるか迷う〜。「最もおいしくない料理屋」
みたいな看板のお店があって、え?と思ったけど、結構人入ってるんだよね。
でもそこでは食べず、別の普通の所で食べる。食後にゴマ団子もv
洋服もすんごい安売りしてたんだけど、デザインが駄目だ〜。
この辺はDVDよりVCDが一般的みたいで、音楽VCD買い込む。
観光地は時間無いし、控えめにしといた。
そういえば。買い物をしてるとき、子供に何回もカバンを開けられた。
中国で買ったミニリュックだったから、チャックがスムーズでなくて
開けられたことに気づいた。ムカついて、睨んで別の店に行ったらついてきてて
また2回くらい開けられた。しつこくて、いいかげんにしてよ!って感じ。
その後、おじさんが「子供がカバン開けてたから気をつけたほうがいいよ」
って注意してくれた。気をつけてないとすぐ盗まれちゃうんだよね。
というわけで夕方になり、列車に乗り込みました。
次回は列車移動とゴルムド編。


旅記21〜青海省・ゴルムド編〜「ラサに如何にして闇で入るか?」

8/7夕方。西寧→ゴルムドの夜行列車に乗る。
途中で中国で一番大きな湖・青海湖を眺めながら、日は暮れていく。
硬座だからあんまり熟睡できないー。人ぎゅうぎゅうだし。
周りの子供が騒いでるし。前回に続き寒かったーー。やっと朝になる。
車窓の景色はだんだん砂漠になって行き、何もなくなってくる。
移り変わりが本当にはっきりしてた。ゴルムドは砂漠の中にある街だから。
何も無いところなんだけど。「ラサへの入り口」のためだけの街。
すごい可愛い赤ちゃんがいたんだけど「どこでもウ○○くんパンツ」
(中国の子供は全員穿いてる、切込みが入ってるズボン・パンツの事ね)
穿いてたもんで、いつの間にか母親の膝の上で漏らしてて大変だった。
向かいに座ってて、あー可愛いなーって思ってたんだけどねぇ。
多分この日がアジアカップの決勝戦だった気がする。中国対日本の。
移動中だったからもちろん見れるわけも無く、残念無念。
列車の中でサッカー特集の新聞読んで、想像を膨らませてた。
その新聞はなかなか記事が面白く、よくあるような日本を批判する
ばっかりの書き方じゃなく、中立の立場で書いてあったのが印象的。

8/8朝。ゴルムド駅に到着。
さて、どうやってラサに行くかが問題だ。
外国人がラサに入るには「入境許可証」を取得して、
ラサで三日間のツアーに参加しないといけない。なんとも面倒なのだ。
しかも一人1660元だなんて、成都から2000元位で飛行機で来るのと変わらないし!
だから、ゴルムドから正規で行く人なんてあんまりいないんじゃないかなぁ。
闇バス・闇トラック・車がかなり流通してて、利用してる人が多い。
まぁ闇だから足元見られてて、これもそれなりに高い気がするんだけどね。
方法はいろいろあるし、ゴルムドに来たら何とでもなる気がした。

こんなことを考えながら駅の出口を出ると、早速来た!
「Go to Tibetー」「ラサー」なんてひたすら声掛けられた。
うちのバックパックとか姿がいかにも旅人だったからなぁ(笑)
早っ!とか思いつつ。闇だからもっとこっそりやってるのかと思ってたのに。
駅出たとたん、行き成りこんな呼び込みがあるとは思わなかった。
無視してたけど、さっき声掛けてきた二人組みがひたすらついて来て。
「どこの国の人?」って聞かれて「(苦笑い)中国人です」って答える。
中国人だと許可証要らないし安いから、日本人ってバレない方がいいと思って。
「うそだ〜〜本当に中国人?見えないよ。なに人?」「ちゅ、中国人です・・・」
(中国人ぽいって今までよく言われてたのに、見分けるとはさすがプロだねー)
そんな押し問答繰り返してるうちに、やっと日本人だと認めてしまう。

最初は闇バスや車チャーターを勧められたんだけど、値段が高いから断った。
「じゃあ中国語話せる?」「話せます」(さっきから話しとるがな)
「うーーん、よし分かった。中国語話せるなら○元でいいよ」
「ちょっと考えさせてください」「昼の12時出発だから調度良いよ」
この値段は闇バスとしては相場よりも全然安いし、ちょっと迷った挙句
“よし、行っちゃえー”という結論に至る。「分かりました!」
「同じ値段でトラックとバスがあるんだけどどっちがいい?」「バスで」
闇トラックは寒いしキツいことこの上ないらしいから、パス。
するとタクシーに乗せられ、バスターミナルまで連れて行かれる。
「成都→ラサ」「蘭州→ラサ」など、長期バスがたくさん止まってる。
ここで少し「あれ?」と思ったけど、重大なことにまだ気づいていなかった。
バスのトランクに急いで荷物乗せて、チケット買うために先払い。
「チケット買ってくるからここで待ってて」って言われ、待ってる。
やっと戻ってきた。貰ったチケット見て、さっきからの不安が現実に。
「これって正規バスじゃないか・・・?」( ̄□ ̄;)!!
外国人用のじゃなくて、入境許可証いらない中国人専用の正規バスね。
「どこの人か聞かれたら北京って答えるんだよ」
「あと、絶対に喋らないこと!気をつけてね」
「小さい鞄はリュックにしまって」
「あ〜帽子なんて被っちゃダメだよ、戻して戻して」
などなど細かなアドバイス(?)をもらい。
「お腹がすいてるでしょ、ここの店で食べたらいいよ」と
バスターミナル横の食堂を紹介される。いや、別に今お腹空いてないし・・・。
「ほんじゃ、また別の人紹介しないといけないから戻るね。
絶対に喋っちゃダメだよ。気をつけてね。さようなら」
といって、ここまで案内してくれた人は去っていった。

一人になると、だんだん頭が働いてきた。
いやいやいやいや、ヤバイって。本当にこれ大丈夫なの?
検問あるし、中国人の身分証見せろって絶対言われるよ。
まだ作ってないのにー(実はそのうち作ろうと思ってる/笑)
しかもチケット200元だったから、いくらかは手数料(?)取られてたし。
まぁ、そんな多くなかったからいいけどさぁ。。。
でももし失敗したら払ったお金が無駄になるし。不安。
とりあえず高山病対策のスポーツドリンクと、長距離移動にかかせない
ヒマワリの種を買い込み、茶碗一杯だけチャーハンを食べて準備。
朝方に着いたから、出発の12時まで少し時間があって暇。
でも丁度良く出発できてよかった。ゴルムドは本当に何も無い都市だから
ここで一泊なんてタイムロスしたくないし、しても見るところないし。
やっと12時になり、寝台バスに乗り込んだのでした。
次回はラサまでの移動編。

旅記22〜ゴルムド→ラサ移動編(前)〜「何故か中国人正規バスに(乗ってる)」

何を間違えたのか中国人用正規バスに乗ってしまったのだけど。
闇バスで行く気満々だったのに、どこ間違えたんだろうねぇ。
後日ラサの宿で聞いたら、いろんなルートの人がいた。
成都→ラサ 飛行機(1600〜2500元)楽で早いから、大多数これ。
ゴルムド→ラサ 車チャーター(700元)とばして半日で着いたとか。
ゴルムド→ラサ 闇トラック+ヒッチハイク(約700元)
検問を恐れたのか途中で降ろされ、ヒッチで頑張って来たらしい。
ゴルムド→ラサ 自転車(?元)よくやったなぁと感心するばかり。
みんな意外とかかってしまったらしく、うちの値段ビックリされた。
あと、うちの友達も数週間前にラサに行ってたんだけど、
彼も数少ない中国人バスで行ってたツワモノ。しかも全部自力交渉で。
だから190元くらいかな?一番の格安値だと思うんだけどどうでしょう。
チケット買うときも怪しまれて押し通し、バスの途中でも何回も
「本当に中国人なんだろうな?」って念を押されたらしいですよ。
それでも「中国人だ」って押し切って。普通に辿り着いててすごいなー。

8/8昼。ゴルムド→ラサのバスに乗り込んで出発。
乗るとき身分証のチェックあったらどうしようって思うも、無かった。
きっと途中か最後のほうであるのかなーとかぐるぐる考えてた。
絶対そこでバレるよどうしようとか、どこ出身って言おうかとか悩んで。
天津出身ですって言いたいけど、少数民族が多い雲南出身ですって
言った方が、誤魔化しがきくかなって思ったけど雲南方言話せないし。
結局どこ出身かは聞かれなくて、考えるだけ無駄だったんだけどね。
寝台バスなんだけど、今回初めて靴を脱ぐタイプのバスだった。
やっぱり床に痰とかゴミとか撒き散らされるのが嫌なのかしら。
中国の寝台バスと言えば、強烈な臭さで有名(?)だけど、
今回は高地で気温が高くないから、そんな気にならなかった。

昼12時に出発して、昼過ぎ3時くらいに最初の食事休憩。
「これが最後の食事休憩になります」って言われたんだけど・・・。
ラサまで約24時間かかるのに、こんな中途半端なところでなんて。
しかも出発したばかりなのに、最後ってどうなのよとか思いつつ。
でもどうせ一人だから食べないし、私的には無いほうがいい。
バスの中で待ってたんだけど、ここの景色は最高だった。
すぐ真横に雪山があるのね。真横真横、きっとすぐに届きそう。
普通夏の雪山って、山の山頂が白くてそれが見える感じなんだけど
ここのは目の前、すぐ隣が雪なの。そんな高度が高いんだっ!!!
しかも天気がいいから太陽が反射して、雪がキラキラ光って眩しいくらい。
夏でこんなに日差しが強いのに、こんな近くで雪が見れるなんて。
しかもここだけじゃなくて遠くまでずっと続いてるんだよね。

日本人だってバレたらすぐにでも追い返されそうだから、
極力頑張ってた。ヒマワリの種食べながら編み物したり新聞読んだり。
途中「窓が開かないから手伝ってくれない?」とか
「寒いから前の窓閉めてもらっていいかな?」とか
「どこまで行くの?ラサ?」とか聞かれたときはドキドキものだった。
聞き取れなかったり発音違うと、怪しまれるんじゃないかと思って。
他にも軽い会話をしたけど、頑張って中国人を装いなんとかクリアした。
途中ずっと綺麗な景色が続いてて、写真撮ろうと思ったけど
いかにも観光客かなと思って撮るのやめた(用心しすぎ)

途中で窓から見えたご飯屋さんの看板に「臨夏」って書いてあって。
このバス実は、ラサに行かずに四川方面に向かってるのかもって思う。
バスのフロントガラスににも「○○→ラサ」って書いてあるんだけど
○○の部分がゴルムドじゃないのね、四川あたりの地方の名前で。
やばいーー乗り間違えたかも!って本気で思って、心配する。
他の人に聞いてみたいけど、下手に怪しまれてもいけないと思い
ラサに着くまで不安を抱えながら過ごしたのでした。
次回もまだ移動編、恐怖のトイレ休憩。

旅記23〜ゴルムド→ラサ移動編(後)〜「恐怖の道端トイレ休憩と」

今まで数々の中国トイレを体験してきた。
特に旅行中だとほとんどが有り得ないほどヤバイトイレだしね(笑)
でもゴルムド→ラサ間のトイレ休憩ほど酷いものはなかった!!
だってさぁ、トイレ休憩が道だよ。木も何も無いだだっ広い一本道。
「トイレ休憩ー。男は前面、女は後面!」とだけ言われた。そ、そんな・・・。
木とか丘とかあったらどうにでもなるんだけどね、何も無いもんで。
みんなが一気に降りていくので、壮絶な光景となってました(笑)
しかも追い越していく車やバスの人にばっちり見られてる・・・。
中国人の女の子達もこれにはショックを受けてたなーー。
でもおっさんだらけじゃなくて良かった、ちゃんと若い女の子もいて。
内モンゴルの帰りはおっさんだらけだったから、行きづらいことこの上なかった。
男の人で長居してる人は可哀想だったなぁ。バスのクラクション鳴らされ
早く行くぞーって言われてるし、遅いからみんなに窓から見られてるし。
他にも途中、小さな食堂街みたいな場所でもトイレ休憩あったんだけど
そこは近くに工事中のおじさんとか、地元民みたいなのがいるのに
やっぱり道端トイレ。ばっちり見られてるのに、こんな場所でもかよー。
ここではもちろん遠慮しといたけど。慣れてくるのが怖い怖い。

この辺は5000メートルを超える山が多く、高山病が一番ひどい地域。
高山病の一番の対策は、飲み物を飲んで出して新陳代謝を良くする事なのね。
水、スポーツ飲料、お茶、ブドウ糖を含んだジュース、などなど。
「高山病なんて気合いで何とかしてやる!今までも何とかなったし」
っていう意気込みで挑み、酸素ボンベも薬も買わなかった私にとって
唯一の頼みの綱がスポーツドリンクだったのに、これじゃ飲めない。。。
極力水分取らずに、トイレ行く回数減らしたいからねぇ。

だんだんと暗くなり、綺麗な景色も見えなくなり。
もちろん電気なんてそんなもん点かないから、後はひたすら眠るのみ!
寝てるとだんだん頭が痛くなってくるのね。高山病だ。痛い痛い・・・。
しかもバスが揺れて頭ががんがんぶつかるから、更に痛さ倍増。
ああ、きっと今ものすごい高度の山越えてんだろうなーとか思いつつ。
えぇい気合いでなんとかするぞ!って自分にひたすら言い聞かせる。
夜はそんな感じでうとうとしたり目が覚めたりで、心地悪く寝てた。
しかもさすが高地、寒い寒い!布団をしっかり被ってた。

さて、明け方の5時ごろにバスがどっかの街に止まった。
着いたぞーと言って半分以上の人が一気に降りていくから、
あれ?もうラサに着いたのかな?やばい、急いで降りないと!
慌ててミニリュックを手に取り、寝惚けたままバスから掛け降りる。
外は雨が降ってて、荷物入ってる後ろのトランクに向かって走った。
その時。
「ズボッ!」
「ウギャーー!!!!」
ええ、どぶにはまりました。しかもすごい深いの。
周りの人が冷たい哀れみの目で見てる中、一人叫びだしたい気分。
興奮してつい日本語で叫びそうになったけど、堪えた。
「ア〜ッ!ア〜ッ!ア〜ッ!!(怒)」と唸って我慢。
雨降ってるしベチョベチョ。ズボンも膝上まで浸かったし、
手を突いたから手も汚れた。鞄や服にも散ってたよ・・・。
しかもありえないくらい臭い!!!ヘドロのにおいがする(泣)
泣きそうになるのをこらえて、後ろの荷物を降ろそうとすると
近くにいた乗客のおじさんが「君も荷物をチェックしてるのかい?」とか
「あれ?ここで降りるの?」とか聞いてきた。「ん?」と思って
「ここはラサじゃないんですか?」と聞くと「ラサじゃないよ」だって。
え〜〜〜〜〜!まだラサじゃないの?!急いでバスに戻る。

乗るときに添乗員に「ここじゃ降りないのか?」って聞かれたんで
「私はラサまで行くんです」って答え、ドロドロを隠しつつ戻る。
布団が汚れるのもお構いなく、自分の寝る場所に戻る。
濡れた場所がどんどん冷えてきて、しかも臭いは酷くなる一方。
死ぬほど臭いの。この臭いの原因が自分だってのが辛すぎる。
周りの人にもきっと臭くて迷惑掛けてるだろうなって思った。
特に前の席の人は、頭の下に私の足がくるから本当申し訳なかった。
ちゃんと寝れたのかが心配です。。。
最初は膝立てて足を軽く置くだけだったけど、寒くなってきたから
この際えぇーい!って足伸ばして布団被って眠った。

8/9昼。そろそろラサが近くなってきたみたい。
でもここが本当にラサかどうか全然見当がつかないんだよね。
風景も、街の様子も、チベットと言うより中国のままだし。
やっぱり違う場所に来てしまったのかも、って心配になる。
一生懸命窓の外を見て、ここがラサだという証拠を探す探す。
どんどん不安になってくるんだよね。もう必死(笑)
やっとのことで「LASA WELCOME YOU」の文字を発見し、一安心。
この看板を見るまで、ここが本当にラサだって信じられなかった。
昨日の12時に出発して今日の11時に到着したから、23時間か。
距離の割には時間がそんなかかんない気がする。
やっと到着!心配してた検問は今まで全然無かったから
これは降りるときにチェックがあるのかな、と思って。
ここまで来たのに見つかって引き返すのも面倒いし嫌だなー。
でも予想外なことに検問も公安の人もいなくて、かなり拍子抜け。
というわけで、やっと辿り着いたラサなのでした。
次回はやっとこさラサ編。

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