あみの東南アジアバックパッカー放浪記。

旅記05南寧・ピンシャン編 「前途多難の陸路国境越え」

             (1元≒14円)
南寧に着いた。空はもうすっかり暗くなってる。
実は今回中国のガイドブック持ってないため、宿のめぼしも全くついてない。
客引きについていこうって思ったものの、客引きが全然いない。なぜだーー。
駅近くの招待所を見ると「今ならなんと120元!」とか高すぎだし。
困ってたらおばちゃんに話しかけられて、ドミじゃなくて15元らしいので、
まあまあ安いしついていった。「どこの人?」って聞くから、
久々に悪戯心で、「当ててみてよ。どこだと思う?」って逆に聞き返してみた。
何人と言われるだろ。ベトナムとくるかシンガポールとくるか、なんて思ってたら。
「うーん、桂林とか?どう?」なんて言われてびっくりー!
国のことじゃなくて中国の地域かよ!って。
この際適当に「ああ、そんな感じなんだ」って言っておいた。
そしたら話し好きなのかいろいろ話しかけられて。
「南寧の大学に通いに来たの?」とか「何年生?」とか「専門は?」とか
やたら聞かれたのでちょっと焦った。話しつつ少し歩いて宿に着く。

ここで出ました、「(中国人なら全員持ってる)身分証出して」
やばい。こういった安い招待所は外国人泊まれないんだよなーー。
身分証なんて持ってないし。「えっと、身分証持って無いんです・・・」
「じゃあここに自分で記入して」と出された帳簿はまさに中国人専用。
もうゴメンナサイと思いつつ、正直に日本名とか記入。
ばれたと思ったのに「住所の欄もちゃんと書いて」とのこと。
天津なら書けるんだけど、桂林とか細かい住所分かんないしーー!
えっと、何省だっけ?「・・・分かりません」と諦めモードで帰ろうとしたら、
「仕方ない、じゃあ、こっちが記入しとくから」とあっさりOK。
なんだこれー!で、部屋に案内された。狭いけど一応個人部屋で
ファンと蚊帳もついてるからまあまあ。もう遅かったし、そのまま寝る。
このあたりになると、なんか中国でずっと中国語ばっかりだったから、
頭がもう中国語脳になっちゃってて、母語みたいに聞こえる、そんな日々。

「メコンの国」によると、何寧からピンシャン行きの列車は早朝のみらしい。
という訳で朝6時に起きるも、外は大雨。なんかやる気が減ってしまった。
チケット昨日買ってなかったし無理かな、と思って長距離バスにすることにした。
ネットカフェに行くもまたも身分証の番号が必要で(こんなの初めて!)
ここは適当に名前と番号書いてごまかしておいたけど。
雨が降ったり止んだり。バスの情報が無いから、道行く人に聞きまくる。
やっとのことでおじさんが、バスに乗せてあげるから後でまた来て、とのこと。
時間がまだたっぷりあるので、南寧観光でもしようかなーと思い立つ。
さあ、街を探検しようにも地図も情報も無いし、どうしようかなぁ・・・。

そこで出ましたいつものパターン(今回の旅でもしょっちゅうやってたけど)
「バス路線の看板を見て、面白そうな行き先があったら適当に乗っちゃう戦法」!
バス停の表示を見て、どれにしようか決める。うーーん。民族的な場所が多い。
やっぱり広西チワン族自治区の中心だからかな。なかなか興味深い。
一つ適当に選んで、面白そうなところで降りようと思ってバスに乗った。
途中博物館、民族広場、公園、など通ったけど、なんかそのまま乗ってたら。
どんどん郊外になり、いつの間にかとうとう終点まできてしまった。
なんかバスターミナルみたいな場所で、でもそれ以外何も無いので引き返す。
今度はまた別の路線のバスに乗って、面白そうな場所で降りて遊んだりした。

南寧は思ってたよりも全然都会で、もしかしたら天津よりも都会な気がする。
不思議なオブジェが多いし、あと、街がゴミゴミしてなくて綺麗な印象を受ける。
椰子の木みたいな南国の樹木が道沿いに生えてて、緑も多いから気持ちいい。
でも、私は個人的に旅では都会すぎる場所より田舎っぽい所の方が好きだったりする。
お腹がすいてきたので麺を食べる。(一人旅だと麺ばっかりなのがツライ)
「伊面2元」って書いてあって、もしや伊達利面(スパゲッティ)のことか!?と思い
頼んでみたら、案の定普通のラーメンで、ただ麺が細いだけだった・・・。勘違い?^^;

チェックアウトしたあと、約束の時間までまだちょっとあるのでうろうろしてた。
そしたらなんと駅近くに小さいバスターミナルみたいなのがあって、
ピンシャン行きのバスがあった!しかもあと1時間後に出発で、約束より早い。
切符買うと、バスターミナルまで市バスで行けと言われ、時間無いので駆け込む。
そしたらなんとさっきと全く同じ番号のバス!で、同じルートで同じ終点。
さっきバスターミナルみたいって思ってた場所だし。ある意味凄いような。
何やってんだか、自分。間に合わないかもってハラハラしてたけどギリギリ到着。
出発時間の10分前にやっとバスターミナルについたから焦ったけど、実際は余裕だった。
バスはかなりボロく、荷物入れがドロドロでバックパックかなり汚れそうな予感。
乗客はほぼ全員地元人。リュックがパッカーぽい2人連れが前の方にいたくらい。

バスが出発。一人一本水をくれるという嬉しいサービス(初めてかも!)もあった。
暫くすると、バスが道で止まって動かなくなった。最初は気にしてなかったけど、
10分以上止まってると気になってきて。窓から見たら渋滞状態で全く動けない感じ。
気にしてもしょうがないから気長に待とうと思ってたのに、1時間以上たった。
対向車はひっきりなしに来てるのに、こっち側は全く動かないの。
待つ事長い間、やっとの事で少しづつ動き出した。やったー。
といってもかなりの列になってるからノロノロとゆっくりだけど。
窓の外見てて分かったんだけど、多分工事中で片側通行だったみたい。
てか片側通行で1、2時間待たされるってどうよ・・・。なんとかして下さい。

さて、難所を過ぎて調子よく進んでたので安心してたら、またも大変な事が!!
トラックが倒れて道ふさいでるしーー!!!状況を見て判断すると、
雨でぬかるんだでこぼこ道で、大型バスとすれ違おうとした瞬間
荷物積みすぎて車高が高くなったトラックがバランスを崩したんだと思う。
荷物は全部道に転がり、フロントガラスは無残にも砕け散り、悲惨な状態。
外は雨、トラックを戻そうにもどうしようもなく、人々はうろうろしてた。
大型バスの方は問題無いみたいだけど、道が塞がれて通れない状態。
さっきも足止め食らったし、もうこれ今日中にピンシャンつくの無理かも・・・。
でも徐々になんとかいけそうな状況に。前の大型バスは乗客を一度全員降ろして、
横の道無き道を進み、クリア。うちらのバスは小さいからそのままいけた。
かなりガタガタ斜めになって、同じようにひっくり返ったらどうしようってヒヤヒヤ。

その後は結構順調に進んでいった。でも雨はどんどん激しくなっていって
終いには道が黄色い水だらけでプールだし。窓閉めてるのに雨漏りしてくるし。
雨で寒いのにクーラーガンガンでバスの中冷蔵庫状態だし(定番)
景色はすごく良かった。本当田舎の風景が素朴で綺麗で。ずっと見てた。
あと、ピンシャンに入る前に、山の中で検問があって驚いたー!
警官みたいな人がいて、パスポートチェックされたもんでドキドキしちゃったよ。
夕方、やっとのことでピンシャンに到着。今日中についてよかったよ本当。

バスを降りたとたん、「change money!change money!vietnam dong!」
と物凄い囲まれる。心細いので旅人風の人に話しかけるも、なんだか冷たい。涙
バイタクとかトゥクトゥクの人も物凄い話しかけてきて、ついてくるー。
ここの街はベトナム並み、もしくはそれ以上のしつこさで追いかけてきた。
ある人が「トゥクトゥク乗らないかー」って言うと、他の人が耳元で
「忠告する、奴は危険だから絶対に無視しろ」と言うし、「俺は安心」とか
もう何が何やら状態。その中でも30分くらいついてきた人がいて、
「ここで両替するとレートが悪いから気をつけろ、何対何くらいが普通」とか
「国境までタクシーで行くとしたら20元が相場。
トゥクトゥクだともっと安い値段だから、騙されないように」とか
「安い宿だったらここがいいんじゃないか、一人10元くらいで泊まれる」とか
いろいろ情報教えてくれたおじさんがいて、なんか良い人だったなー。

で、宿に泊まろうとしたところ旅人と再会。
さっきの二人組み旅人は国際列車でベトナムに行こうと思ったらしく、
バス降りた後ピンシャン駅まで行ってみたものの、列車は月・金のみで
既に昨日出発してしまったそう。それで列車の駅近くのホテルをあたるも
外国人は泊まれないと言われ、こっちの中心部に戻ってきたという顛末。
ドミがあまりなくて、3人部屋だと安く泊まれるのでシェアさせてもらう事にした。
でも空気重いし微妙な雰囲気で、無理やり割り込んで悪かったかなぁ、みたいな。

翌朝、国境に向けて出発!ピンシャンの中心部から国境の「友誼関」までは
ちょっと距離があってタクシーかヒッチハイクくらいしか移動手段が無いらしい。
ヒッチハイクといっても国境になんて行く車ほとんどないみたいだし
トゥクトゥク見つけるも、道が悪くて車じゃなきゃ無理、と言われる。
3人でタクシーシェアして行く事に。(実は一人でタクシー乗るお金無いので、
一緒にシェアしようと思って昨日話しかけて旅人無理やり捕まえたのでした^^;)
国境までの道はかなり険しく(笑)ガタガタ道とか水で溢れかえる道を越える。
料金はメーター使ってちょうど昨日おじさんが言ってたのと同じ20元くらい。

しばらく門の前で待って、8時になったら国境が開いて中に入れた。
「友誼関」の名前の通り、立派な門が目印となってるのがここの特徴。
ちなみにイミグレの建物は宇宙っぽい場違いな感じ・・・しかも工事中。
周りには中国人の商人っぽい人や、中国人かベトナム人の旅行者っぽい人も。
普通の日本人バックパッカーがいないーー。マイナーな場所なのかなぁ。
イミグレでは中国人に割り込まれ抜かされつつもなんとか無事通り抜けた。
さて、次はベトナム側のイミグレ。さっそく洗礼受けちゃいます。
           

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